575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

白鳥帰る村のカルテを野に晒(さら)し   粥川青猿

2010年03月17日 | Weblog
今日の赤旗に「今月の俳句」として掲載された一句。

村のカルテ、という表現が、この句のキーワードでしょうか。
カルテといえば病歴や現在の病気について書かれたもの。
個人ばかりではなく、村という人々の共同体そのものが病んでいる。

村の病気は、もう隠しておけないほど悪化。
誰の目にも明らかになってしまっている。
野に晒されているわけですから。
村は瀕死の状態です。

そんな村の上空を白鳥が北へ帰っていく。
冷徹な叙情の句。

作者は1943年、北海道生まれ。
同じ作者の一句。

  三月の仏をさがす鶏の首

これも面白い句ですね。       遅足


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あかねずみ    遅足

2010年03月17日 | Weblog
先日、名古屋の平和公園で自然観察会に参加。
この日は、植物ではなく、哺乳類がお目当て。
名古屋には、モグラ・コウモリ・ネズミ・ヌートリア
アライグマ・イヌ・イタチ・ネコなどの哺乳類がいるそうです。

さあ、観察といっても、簡単に見られるわけではありません。
そこで、前日にワナが仕掛けられていました。
モチロン許可を得てあります。

さて、いくつかのワナにかかっていたのがアカネズミ。
体長10センチ弱。2歳だそうです。

動物が通ると自動的にシャッターの降りるカメラで撮影された
アナグマやヌートリアも。
この2つ、いまは特定外来生物に指定されています。
捕まえて、他所に移すことなどが禁止されています。

このアカネズミ、ヘビやトンビなどの餌。食物連鎖の大切な一員。
観察のあとにはリリースされました。

ネコのなかには野生化したものもいて、アカネズミなどを
食料としているそうです。ノネコと呼ばれています。
ただ、寿命は家ネコの半分以下だそうです。


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雑草にされて抜かれる春の庭   朱露

2010年03月17日 | Weblog

        雑草は「自然に生えるいろいろな草」
        と広辞苑は言うが人間の勝手な解釈。
        「自然界に雑草という草などはなし」
        と呟きつつ親の仇と雑草を引き抜く。

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