575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

短歌ばとる     ぐ

2010年03月29日 | Weblog
自分の文学的センスのなさに七十近くになっても自覚しない面々が句会の怨念をあくる日の短歌ばとるに持ち込みました。しかし ジャンルを変えてもセンスは変わりませんでした。

短歌ばとる

 ①飛鳥大仏正座で聴く僧の法話
     梵鐘音野に響きおり

 ②鳥は鳴き甘樫の丘近づきて
     古代の夢に春風そよぐ

 ③大木を彫りたき夢や師は運慶
     阿吽の呼吸終の日にまで

 ④石舞台古代の碑見終わりて
     春まだ浅き飛鳥路を行く

 ⑤石舞台はるかに想ふ古代米
     紅梅眺めて舌ずつみする

 ⑥甘樫の古き時代を夢に見て
     発掘の人汗をぬぐいぬ

 ⑦岡寺の坊さんやさしく「便所はただ」と
     破顔一笑仏となる

 ⑧朱雀門暮れて色彩失いぬ
     列車一途に走る宮跡

 ⑨春風や死はまた祭り石舞台
     蘇我の一生我の一生

 ⑩本堂に如意輪観音かくれおり
     岡寺の花山に溶け入る

 ⑪梅の香の一生(ひとよ)流配の薫りする
     飛び梅ならず飛鳥この花

 ⑫風雪に耐えて今日鎮座する
     飛鳥大仏御手にも慈悲が
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寂聴の春暁の声がばと起き    朱露

2010年03月29日 | Weblog

     三月二十九日早朝瀬戸内寂聴の声。
     大正十二年生まれ八十八才の声か。
     昭和九年程度でジジイ振るは笑止。
     ガバッと起きてイテッと倒れ伏す。

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