575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

背徳の香り  麗

2010年03月18日 | Weblog
昨日の沈丁句会。

亜子さんの沈丁花は
「背徳の香り」という一言で盛り上がりました。

金木犀の誰もを幸せな気持ちにする香りと違って
少し陰りのある人によっては苦手な香り。
その違いを句に詠み込むところから始まるというお話から
どうやって俳句を作るかという
俳句環境に話が及びました。

結宇さんは今、「自由律」の俳句から自分らしさをチャレンジ中とのこと。

ちなみに私は締め切り日が近づくと
おもむろにパソコンを立ち上げメールの画面に
季語を入力。その前後に言葉を打ち込むというきわめてデジタルなやり方です。
気に入らないとすぐに削除キーで消してしますので
推敲のあとも何も残りません。

「えいやっ」と送信ボタンをクリックするともう私の手元から
離れた感覚があります。
「あれはちょっとまずかったかな?」と後悔することもありますが
句会当日、自分の俳句を音読するときちょっと新鮮な気持ちがすることも。。。

でも昨日、先輩方から
最初に作った句がどう変化したかわかるように
手書きで残した方がいいとアドバイスを頂きました。心してみます。

「新しき人の声聴く沈丁花」は
ある後輩アナの話を聞いて作った句です。

彼女が新人研修を受けていた早春の頃、
会社近くの植え込みから強烈な沈丁花の香りが漂ってきたそうです。
慣れない土地と初めての仕事を前に不安だった頃を、数年経った今でも
あの匂いを嗅ぐとはっきりと思い出すとのこと。
そんな新社会人の声を沈丁花も聴いていたのかな?という思いで作りました。

今彼女は結婚して東京に住んでいます。
東京の沈丁花はもう咲きましたか?
なんだか久しぶりに会いたくなりました。
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3月句会の最終結果です。   遅足

2010年03月18日 | Weblog
3句会は、体調を崩された方もあって6人の出席。
ちょっとサミシイ会でした。
今回は、どのように句をつくっているのか?が話題に。
結宇さんは自由律の句集をいつもポケットに入れ、
それからヒントを得ているとのこと。

私も同じようなつくりかたをしています。
気になったコトバをヒントに自分のなかのコトバの海へ。
オオモノを釣り上げようと船出しますが・・・

   


題詠「沈丁花」

①沈丁花植えし息子や居候(愚足)朱露・結宇・麗子・静荷
②新しき人の声聴く沈丁花(麗子)能登・遅足・結宇・郁子・亜子・晴代
③過ぎてふと気づく母の香沈丁花(郁子)鳥野・遅足・静荷・立雄
④沈丁や議論の杯の右左(結宇)晴代・愚足
⑤抜け道を沈丁の香につまずきぬ(晴代)狗子・能登・鳥野・遅足・亜子・麗子・立雄
⑥沈丁花暗き夜道を灯しけり(能登)結宇・亜子・麗子・愚足
⑦黄昏のひと待つ愁ひ沈丁花(亜子)狗子・立雄
⑧沈丁の匂いに引かれ奥の院(立雄)能登
⑨沈丁の香を結界に一宇あり(遅足)朱露・鳥野・晴代・静荷
⑩沈丁花女将店先六十年(静荷)朱露・郁子・愚足
⑪沈丁花不死歓楽に飽きて死ぬ(朱露)狗子・郁子

   
自由題

①あかんぼういだきて爺のあたたかき(能登)郁子・愚足
②舌に沁む禁を破りし春の酒(愚足)能登・静荷・立雄
③粥煮えて二度の目覚めや春の床(結宇)能登・鳥野・遅足・亜子・晴代・立雄
④春雨に降りこめられて竜馬読む(麗子)狗子・朱露・鳥野・結宇・郁子・静荷
⑤不器用が運針にでる春ゆふべ(晴代)狗子・能登・朱露・遅足・麗子・愚足
⑥役終えて掛ける制服春の光(郁子)麗子・静荷
⑦沈丁に眠り薬を処方する(遅足)狗子・亜子・麗子
⑧うぐひす来(く)汝は去年(こぞ)の鶯か(静荷)結宇・亜子・愚足
⑨眼を病んで兎の翳る朧月(立雄)朱露・遅足・結宇・晴代
⑩クリームの渦巻くケーキ春の潮(亜子)鳥野・郁子・晴代・立雄
⑪春場所やかますの干物真鶴から(朱露)

     

次回は4月21日(水)午後6時。 題詠は「春の海」です。


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春愁や絶対読まぬ本だらけ    朱露

2010年03月18日 | Weblog


        買っては売り売っては買いして現状。
        厳選を潜り抜けて来た精鋭の筈だが。
        「中高年のための株入門」とは何か。
        「よく噛んで食べる」は情けないが。

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