575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ハランの花        草女

2010年03月26日 | Weblog
 3月21日、渥美半島での植物観察会に参加した。泉福寺の麓でバスを降りまずヤマモガシという樹をみる。愛知県の中でここらあたりにだけに生えているとのことに、興味深く見上げたけれど、あまりの高さで全く分からない。車が通行できる道路ではなく、以前の参道を歩いて、植物観察をする。人が殆ど通っていないらしく、荒れている。
 その分、自然が力を発揮できたのだろう色々と観察できて楽しい。
 昼ごはんの後で、ハランの花が咲いているときいて200mぐらい後戻りする。その日なぜか膝が痛み計400mは辛かったが、行った価値はあった。初めてみるハランのの花は想像を超えるのもであった。形も大きさもビール瓶の王冠大で色は暗い紫。
 それが地面すれすれのところで、葉と葉の間に3個さいていた。私が知る限りではカンアオイの花に似ている。けれどあの大きな葉、しかも葉には10㎝に近い軸があるから、地面にいきなり花があるという感じがする。6年生から彼のかみさんになるまでを過ごした家の北の庭にハランが生えていたのに、一度も花を見たことなはなく花が咲くとはゆめゆめ思ってもいなかっただけに衝撃は大きい。

 ハランは確かユリ科、なのに何度数えても花弁は8枚である。ユリ科は3倍性であるから、9枚か6枚ならこの形でもすんなり受け入れることができたと思うが・・・江戸時代の初期に中国から渡来したと考えられているて、自生のハランはないという。泉福寺のハランも植えられたものであろう。平凡社の「草花もの知り事典」によればユリ科の常緑多年草で観葉植物として庭園に植えられ、生花用ともされるとある。
生花というよりプラスチックに変えられて食べ物の仕切りになっているハランが身近である。講談社の「花色図鑑」ではハラン、ユリ科(=スズラン科)とある。山と渓谷社の「山に咲く花」にも「野に咲く花」にもハランの記載はないが、スズランはユリ科スズラン属で釣鐘状の花は6裂とある。では何故8裂のハランがユリ科なのか素人の私は混乱している。 それにも増して、この時期花があるはずと根元を探した見識者に脱帽。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする