名古屋の俳人、栗田やすしさんの句集「海光」が俳人協会賞を受賞。
という記事が今朝の中日新聞に載っていました。
栗田さんの師は、故沢木欣一。
師の残した「沖縄」というテーマを選び
句集も沖縄の海をイメージしてつけられたという。
強東風(つよごち)に甘蔗(きび)ざわめけり激戦地
旧三重海軍航空隊で訓練受け、戦死した操縦士への思いを馳せた句。
草萌(も)ゆる予科練生の夢見し地
「身近な言葉を俳句にすると輝きが増す。戦争で命を失った人への
思いや日本の美しい自然を俳句に託して残したい」と栗田さん。
栗田さんは、絵門さんの先生で、中日俳壇の選者でもあります。
句集で自選句とされている句です。
木瓜咲くや怠け教師として終る
負け牛の目の血走れる炎暑かな
秋風や石あればみな風化仏
海光やこぼれて白き花月桃
橡の実に屈めば妻も来てかがむ
滝凍てて全山音を失へり
ふち焦げし原爆の日の目玉焼
鷹鳩と化して離島に王の墓
蜥蜴這ふ砲火に焦げし洞窟の口
靖国の靖はわが名敗戦忌
海光やこぼれて白き花月桃(はなげっとう)
月桃は沖縄などで見られるショウガ科の植物。
こぼれて白き、というコトバのなかに、
戦争で命を落としていった人々への鎮魂を読むのは
深読みでしょうか。 (遅足)
という記事が今朝の中日新聞に載っていました。
栗田さんの師は、故沢木欣一。
師の残した「沖縄」というテーマを選び
句集も沖縄の海をイメージしてつけられたという。
強東風(つよごち)に甘蔗(きび)ざわめけり激戦地
旧三重海軍航空隊で訓練受け、戦死した操縦士への思いを馳せた句。
草萌(も)ゆる予科練生の夢見し地
「身近な言葉を俳句にすると輝きが増す。戦争で命を失った人への
思いや日本の美しい自然を俳句に託して残したい」と栗田さん。
栗田さんは、絵門さんの先生で、中日俳壇の選者でもあります。
句集で自選句とされている句です。
木瓜咲くや怠け教師として終る
負け牛の目の血走れる炎暑かな
秋風や石あればみな風化仏
海光やこぼれて白き花月桃
橡の実に屈めば妻も来てかがむ
滝凍てて全山音を失へり
ふち焦げし原爆の日の目玉焼
鷹鳩と化して離島に王の墓
蜥蜴這ふ砲火に焦げし洞窟の口
靖国の靖はわが名敗戦忌
海光やこぼれて白き花月桃(はなげっとう)
月桃は沖縄などで見られるショウガ科の植物。
こぼれて白き、というコトバのなかに、
戦争で命を落としていった人々への鎮魂を読むのは
深読みでしょうか。 (遅足)