575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ウミネコ 草女

2010年03月19日 | Weblog
 毎年の恒例になっている北海道バードウオッチングに今年も参加できた。太平洋フェリーで2泊、支笏湖で1泊、またフェリーで2泊というかなりきついスケジュールであったがコオリガモに会えるというラッキーな旅でもあった。フェリーで1泊して午後4時ごろ仙台港に着くといつもウミネコが出迎えてくれる。私達はパンを用意して、ウミネコの歓迎に応える。                                        今回は今迄になく風が強く、パンが思うように飛ばないし、ウミネコもデッキの手すりに止まれない。そんな中、ひと際上手にパンを受け止める片足のウミネコがいる。去年もいたよね、よく生き残ったねと感心する。
 ウミネコも含めて、カモメの仲間の白さは私の興味をそそる。白鳥というけれど、近くで見る白鳥は真っ白ではなく薄汚れている。特に長い首の汚れが目立つのは、餌を取る場所のせいだろう。それにしてもウミネコの白さは目にしみる。本当の白がそこにあるといつも思う。
 カモメも水兵さんの歌に私はなんの違和感も感じなかったけれど、「白い帽子、白い靴、白いシャツ」のカモメを特定することが難しいのが、今はわかる。一般にカモメのの仲間全部をカモメといっているが、実に多種多様でその見分け方は尾羽の色、足の色、嘴にある斑点の色などを見分けねばならない。そんなことは専門家に任せて、私はカモメ達の白や飛ぶ姿が好き。

  フェリー追うカモメの白さ春の海

  片足のウミネコ見事パン攫い      草女
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2つの句について   遅足

2010年03月19日 | Weblog
役終えて掛ける制服春の光  郁子

中学か、高校か、わが子が卒業。
3年間の役目を終えた制服をかかっている。
使命を終えた制服は、ちょっとくたびれてはいるが、
春の光のなかに静かな時間が流れている。

夕方のひとときでしょうか?
新品の制服を着て登校していった姿。
雨に濡れて帰ってきた制服。
いくつかの思い出がよぎっていく・・・
そんな母の思いの一句です。

   

うぐひす来(く)汝は去年(こぞ)の鶯か 静荷

父が70歳をすぎた頃、だんだん淋しくなる、とポツンと
言ったことがあります。
友人や知人が亡くなっていく年齢になったのです。
一年一年がいとおしくなります。とくに春には。
その春を告げる鶯。
たどたどしい鳴きかたですが、まためぐり合える春を
喜んでいるようです。

そんな鶯に呼びかけずにはいられないほど、
作者は春を鶯とともに喜んでいるようです。



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春休み娘と母が現れる    朱露

2010年03月19日 | Weblog


     改札口に現れた娘を見たのは一年ぶり。
     五十を過ぎているので母に似て当り前。
     ということを妻と娘には言わなかった。
     二人は彼女を知らないので言った所で。

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