575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ああ食欲の秋~ワニのしゃぶしゃぶ~  竹中敬一

2016年09月30日 | Weblog
私は今年の9月より、病院の先生からの指導で腎臓食になりました。
運動を兼ねて、私は時々、デパートへ出かけるのを楽しみにしてますが、
食品売場へ行ってみますと、初物の栗きんとんを見かけました。
毎年、買っているのに、あゝ、これももう食べられないのかと思って
ため息をついていた途端、初めて、俳句とも川柳ともつかない迷句が浮かびました。

  初物の栗きんとんも禁じられ

戦後の食糧難を経験した私たちの世代は、総じて、食べることには貪欲です。
私も仕事で随分あちこち行きましたが、どこでも、何を食べても美味しく頂きました。
この写真は中国寧夏回族自治区の区都、銀川で撮ったものです。
ホテルのレストランも漢民族と回族と食べる場所がわかれています。
中華料理を食べれば無難ですが、思い切って回族の方へ入ってみました。
おそるおそる食べてみたのですが、これがなかなかどうして、とても美味でした。
銀川は宋時代、西夏の都だった所です。

30年ほど前、タイへ行った時のメモより。

バンコクから北部のチエンマイへ行く途中、村一番のホテルと言っても、木賃宿での事。
「夕方、ホテルのロビーには、パーティーでもあるのか、沢山の人でいっぱい。
村に一台しかないテレビを見に来ている人たちだということがわかった。」

「街道沿いの草ぶきの食堂で昼食。カエル、トカゲ、野菜スープなど。
強いスコール。雨漏りのする所で食べる。」
別の食堂では、ワニのしゃぶしゃぶを食べました。
硬い皮のまま、ぶつ切りを熱湯に通してから食べるのですが、
スルメを嚙むように、皮をしゃぶっていると、淡白なおいしい味が出てきます。
食べ物の思い出は尽きることがありません。

美味しい食べ物が出回るこの秋に、糖分、蛋白質、塩分など厳しく制限されて…
食べ物への恨み節は当分、続きそうです。


コメント
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