575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

石水院裏参道の青もみじ   遅足

2016年09月20日 | Weblog
京都の北・高雄ドライブウェイの終点に高山寺があります。
鎌倉時代の僧・明恵上人ゆかりの寺院。
国宝の鳥獣戯画や石水院で有名です。

明恵上人の座右の銘は「阿留辺幾夜宇わ」(あるべきやうわ)。
石水院に掲げられた「阿留辺幾夜宇和」には細々とした日課や生活規則が。
また、上人は宗教的な夢を記した日記を残しています。
睡眠中も修行を忘れなかったのでしょうか。

現在でいえば宇宙科学者であり、肉体をコントロールする術を会得した
オリンピックの金メダル保持者のようなスーパー・スターだったのかも。

遺訓には、「我は後世たすからんと云者に非ず。
ただ現世に先あるべきやうにてあらんと云者なり」とあります。
日々、厳しく己を律し、この世の生活を大切にという生き方ですね。
来世に救いを求める法然上人と激しい論争をしたと伝えられています。

そんな明恵上人。運慶作と伝えられる木像の仔犬を愛したとのこと。
可愛らし目をした仔犬。少年の心を忘れなかった人なんですね。

写真は石水院のひさしの間の蔀戸。昔はこの蔀戸を下ろしたら室内は真っ暗。
真の夜の闇は深い思索を促したのでしょうね。
コメント
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