575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

渾身の変身のあと蝉の殻   狗子

2016年09月06日 | Weblog
作者は残された殻を見て、羽化を想像。
これこそ蝉の渾身の変身のあと、と感嘆しています。

羽化は、子孫を残すことが可能な姿となる最後の変身です。
しかしヒヨドリなど様々なの天敵に狙われやすく危険でもあります。
目立たない場所と探し、夜明け前という時間を選んで行われます。

中学生のころ、観察をするために早起きをしました。
眠い目で観察していると・・・
背中が割れて、透き通った緑の身体や翅が現れました。
羽化が終わるまで、かなり長い時間がかかった記憶です。

最後の段階で、折りたたんであった翅(はね)を伸ばしますが、
水分を翅に通すことによって広がる仕組みだそうです。水圧式ポンプですね。
また、畳み方は折り紙の「ミウラ折り」と同じ、とても効率のよい折り方で、
人工衛星に乗せるソーラーパネルなどにも利用されています。

生命の神秘は奥深く、かつシンプルですね。

                     遅足

コメント
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