季語は、樹雨(きさめ)。
霧が森を流れていくとき、木の葉に集まって大粒の雨となって降る現象。
ケープ・タウンのテーブル山の樹雨は有名、年間雨量の2倍も樹雨が降るとか。
夏の季語です。
作者の故郷は岐阜。風光明媚な金華山と長良川。
しかし雨が降り続くと洪水になることも。
樹雨のようなやさしい雨さえ集まると激流となり、人間に反旗を。
今年は伊勢湾台風から60年。
我が奥さんのふるさとも岐阜。ご近所に馬を飼っている家があったそうです。
こんにちで言えばトラック運送業のような仕事をされていた一家でした。
伊勢湾台風の前に名古屋の港区のほうへ引っ越されていきました。
そして・・・。
日本は豊かな自然は、時に荒ぶる神としての貌をみせます。
樹雨という言葉には、自然への畏怖も込められているのかも。(遅足)