12月句会、木枯しの吹く寒い夜でした。
6人の出席。全員の選句が集まりました。
兼題「セーター」
①セーターの愛しい胸に陽を埋め(郁子)愚足・遅足・麗子・静荷
②老いの身にセーターバチバチゲキとばす(能登)愚足・郁子・晴代
③御下がりのセーター痩せし編み目かな(値遇)晴代・能登・童子・立雄・亜子
④セーターの草の実一日(ヒトヒ)陽ざし垂る(結宇)
⑤坊さまのセーター姿垣間見し(亜子)鳥野・狗子・能登・童子
⑥起き抜けのセーターの首後ろ前(立雄)朱露・郁子・麗子・能登・童子
⑦セーターに満天の星隠し持つ(遅足)値遇・朱露・結宇・亜子
⑧男物セーターベンチにそぼ濡れて(静荷)
⑨セーターで行けない所行かぬ主義(朱露)愚足・遅足・晴代・静荷・亜子
⑩セーターの箱をかかえてイヴの道(麗子)鳥野・狗子・立雄
⑪浮き上がるごとセーターに顔を出し(晴代)値遇・朱露・鳥野・遅足・狗子・結宇・郁子・麗子・静荷
⑫愛用のカシミアセーター虫の穴(狗子)値遇
⑬来年ねセーター伸ばす母の顔(愚足)結宇・立雄
自由題
①日記買う勝手に決めしあと十年(静荷)愚足
②過ぎし日の文捨てがたく師走かな(立雄)愚足・狗子・亜子
③ビルの壁横切るつもり蔦紅葉(亜子)朱露・遅足・結宇・晴代
④戸口より木枯しの道戸口まで(遅足)値遇・狗子・麗子
⑤隙間風鉛筆の芯折れしまま(値遇)鳥野・結宇
⑥ブナ林のまろき時間や冬支度(郁子)愚足・狗子・能登・静荷
⑦スーツ着た娘がひとりひなたぼこ(能登)鳥野・郁子・麗子
⑧邪鬼の眼のほころびてゆく冬陽かな(結宇)値遇・遅足・晴代・静荷・童子・立雄
⑨潜り門花柊の顔打つ香(晴代)郁子・立雄
⑩冬晴れのリビングで詩を声に出す(麗子)朱露・郁子・晴代・童子
⑪寒月や B S 2 のブラームス(朱露)鳥野・麗子・能登・童子
⑫午(ひる)過ぎてからすぐ冬の大落暉(狗子)値遇・遅足・結宇・静荷・立雄・亜子
⑬悪夢覚め妻の手さがす毛布かな(愚足)朱露・能登・亜子
次回は1月19日(水)場所未定。
題詠は「大寒」です。
長年お世話になった安田屋さんが、今年一杯で廃業とのこと。
これを機会に句会を、昼にしようと決まりましたが、
場所はまだ見つかっていません。
お昼をゆっくり食べられるところがあったら教えて下さい。