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古い資料を整理していたら、こんな本が出てきた。昭和八年十二月の発行で、発行者の 大洋会とは「本会会員は予後備退役海軍佐尉官の同志者を以て成る」とあるから、海軍 OBの集まりでしょう。1935年の日米英海軍軍縮会議に先立って、自分たちの考えを100ペ ージの小冊子に纏めたものです。日米英の経済統計資料などを駆使して、それなりに各国 の国力を分析しており、唯のプロパガンダではない。
しかし、物の見方や考え方の基本が、いかにも当時の軍部そのものであり、こうして戦争 えと突き進んでいった事がわかる。本文中傍点を付してある部分を抜粋する。わざわざ傍 点を付けたのは、本人たちもそこを強調したかったのでしょう。
「日本には危険状態を乗り切るだけの富の余裕がない・・・・中略・・・・恐らく精神力、美的 感覚、自己統制の力、愛国心又は忠義心・・・・が富と同様に働くであらふ」
「若し日本の一般の興論が対外政策に於いて、人口流出の出途を要求したる場合に、当 該国がそれを侵略行為だと見る場合には、それらの両主張に対しては戦争をするより外 に解決の途がない様になる」
外にもまだまだ怖い話がいっぱい書いてあるのですが、一番目を「キリスト教原理主義 に基づく愛国心」二番目を「石油資源の確保」に置き換えれば、今のブッシュ政権と大して 違わない様にも思えるのですが。考えすぎかな?