こころの対話 25のルール (講談社プラスアルファ文庫) | |
伊藤 守 | |
講談社 |
【一口紹介】
◆出版社/著者からの内容紹介◆
話を聞くだけでいいのです。あなたの何かが変わります
ほんとうのコミュニケーションは相手の話を聞くことから始まります。ちょっとしたルールを知れば、不安や心配がなくなって、人と会うのが楽しくなります。
「自分の内側をどんな感じていっぱいにしておきたいか?」と、自分に問いかけてみてください。「こころの対話25のルール」はここから始まります。つまるところ、私たちは安らいでいたいし、ご機嫌でいたいのです。不安や心配、怒りをなんとか回避したいと思っています。しかし、考えてみれば1年のうち「おだやかな気持ち」でいられる日なんて、何日あるのでしょうか?
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
話を聞くだけでいいのです。あなたの何かが変わります。ほんとうのコミュニケーションは相手の話を聞くことから始まります。ちょっとしたルールを知れば、不安や心配がなくなって、人と会うのが楽しくなります。
【読んだ理由】
今私が関心を持っているのが「傾聴」だから。
【印象に残った一行】
あなたは、ただ相手を聞くだけでいいんです。
愚痴でも何でもいいんです。悪口でも何でもいいんです。
でも最後まで聞くんです。
もし、相手があなたにとことん聞かれたと感じたとしたら、その経験は、その人のこれからの人生を変えないではいないことでしょう。
そして、あなた自身のこれからの人生もまた、変えないではいないのです。
それは、一方が自分のイメージを捨て、相手の持つ山のイメージに合わせることでも、両者が妥協して、中間的な山のイメージを持つことでもありません。
両者がいったん、互いに相手の山のイメージを持つこと、それが、同じビジョンを共有していくことです。
相手の話を聞くことを、最終的には、相手を受け入れることだとか、相手の希望をかなえることだと思っているから聞けないのです。
相手が言いたいことについて、相手と同じビジョンをもっていくことーそれが「聞く」ということです。
両者が互いに、相手と同じビジョンを共有出来たとき、二人ははじめて同じ地点に立てるのですから。
そして、たとえ、そのビジョンに自分は賛成できないとしても、相手と同じ「いまここ」という瞬間を共有していることの喜びを感じるのです。
相手の反応は、あなたが相手に対して抱いている感情の表れです。
相手の反応こそが、あなたがとっているコミュニケーションの現状を映す鏡です。
相手に問題がるのではありません。
いずれにしろ、相手を責めたところで、何が変わるわけでもないのです。
安心感だけが人を動かします。
人を責めたり、裁いたり、評価したり、批判するのは、あなたの仕事ではありません。いずれにしろ、それらによって、相手を変えることはできません。
だれもあなたの期待に添うために生まれてきているのではないのですから。
人に変化を強要しても、ただ、反感を買うだけです。
それが、どんなに正しくて、相手にとって、いいと思われうことであったとしても。
こうした内向した状態から、外に目が向き、自分の外側とのコミュニケーションが交わされたとき、私たちは、自分を取り戻し、正気に戻ることができるのでしょう。
相手は、人間だけでなく、動物や植物、建物でもいい。
それらとコミュニケーションが交わされることで、心の静寂と豊かな感受性を取り戻し、不快な安心感の中で、「いま、ここ」を感じることができるのだろうと思います。
【コメント】
自分の存在理由を探したり、自分の存在を証明するばかりに忙しくて、いま、こうして生きていることの素晴らしさを感じる暇もない自分であった。
毎日、人と顔を合わせていても、その人に目を向けている時間なんて、数秒もあればいいほうで、ほとんどの時間、終わってしまったことや将来のことを、あれやこれやと身勝手に考えていた自分であった。
見ているふり、聞いているふりをしながら、ほとんど関わりが持てずに生きてきた自分であった。
これから・・・・。