♪ 尖閣諸島の中国漁船衝突問題が起きると、NHKは中国政府は丹羽大使を深夜零時に「呼びつけた」とニュースで放送し(後に呼んだと言い換えた)、 また外務省高官は「中国の態度は無礼だと発言した」とマスメディアが新聞テレビで報道した。 下世話な用語を使ったのかしっかり調査するべきだ。 陸上自衛隊の定員を現在の15万5千人から16万8千人へ1万3千人増やす方向で調整していることが分かった。 複数の防衛省、自衛隊関係者が19日、明らかにした。 年末に策定する新たな「防衛計画の大綱」に盛り込みたい考えで、来年度から増員すれば1972年度以来、38年ぶりの規模拡大となる。 中国沿岸から距離的に近い南西諸島での島しょ防衛強化が特に必要と説明。天然ガスなど東シナ海の資源獲得をめぐる日中摩擦も生じており、政府、与党の理解が得やすいと判断したようだ。 沖縄本島の陸自部隊は現在約2千人だが、これを2020年までに南西諸島を含めて2万人規模とする構想も浮上している。・・引用終わり 内橋克人さんの以下の体験などに軸足を置いて抵抗力を保持していく。 ご一読を勧める。 わたしの身代わりのようになって焼夷弾の直撃に逝った女性の魂に詫び続けることのほかに戦後もなかった。 おびただしい数の市民を手際よく火焔地獄のただなかに追い込んで殺戮した。B29一機で三千八百四十発をばらまき、一発の親弾はさらに四十八発の子弾となって飛び散った。 子弾には火を噴く麻製のリボンがつけられており、広範囲にヒラヒラと舞い降りては、焼夷弾の直撃を免れた家屋までも焼き尽くした。 そのすべてに違和感を抱き続けたのは、敵国市民を殺戮する彼らの手法の余りの残虐性をこの目の奥底に刻んだからだ。 人びとの逃げ道をふさいでおいて次に海側の攻撃に移った。無防備、無抵抗の市民は北と南から火焔の挟み撃ちに遇い、雪崩をうって街の中心部に吸い寄せられた。 それを待って最後にその中心街に焼夷弾の雨を降らせた。戦後の教室で、長い間、わたしは民主主義というかけ声に和することができなかった。 「首都の中でも貧民層の住居や小規模な商店街や町工場は徹底的に破壊されていたのに、高級住宅街の金持ちのための家は多くが焼けずに残った」 「アメリカの空襲は、日本に存在する上下関係をそのまま肯定したかのようであった」 リトル・アメリカをつくるのに便利な東京の金融街、あるい占領軍の将校らが住まうための高級住宅、そして発電・水道施設などが空襲の対象外にされたという。 ドイツ・ナチズムは成熟した西欧的社会に巣食ったガン細胞であるのに対し、日本のそれは文明にも達しない奇妙なナショナリズムとみなされた。 人は「正当な労働の報酬」以外、受け取ってはならないとされる。 イラクで進んでいる「事の本質」は民主化ではなく市場化というべきであり、米軍はその手始めを飲料水の商品化から始めた。 原爆、枯れ葉剤から劣化ウラン弾へ。戦争のロボット化、民営化へとアメリカは突き進み、その後を日本が追い縋る。先頭を走っているのは日本の「戦争を知らない軍国少年」たちに違いない。 アメリカでは1%の高額所得層が所得全体の40%を独り占めする。あとを追うように日本でも、その所得格差の大きさを示す数値であるジニ係数が無限に〇・五に接近中だ。 〇・五と言えば上位四分の一の世帯の所得が、残り四分の三の世帯の所得に匹敵する状態を意味する。 日米に共通する最大の特徴は「所得格差」拡大テンポの余りの速さなのである。 フリーランチ・プログラム(無料給食)の施しを受けていたもの、さらに移民の子息が圧倒的に多い。 「乏しきを憂えず、等しからずを憂う」の精神を岩盤としていた。南を含む世界はその日本に学ぼうとした。 日米同盟が重要というが、同盟こそは互いへの尊重を欠いてなり立つはずがない」 |
2010年09月21日(火)「阿智胡地亭の非日乗」掲載