映像:菅江真澄が目撃した真山神社境内にある『夜籠り堂』
菅江真澄の時代は神仏混交の世で境内に薬師堂があった。その名残が今に伝えられる。
『夕方真山の村に帰ってきて、関金七という人のもとに宿をかりた。今度は近くの部
落から老女が大勢集まってきて、薬師の前で夜籠りしをし、念仏を唱える。更けると
歌をうたい踊りをして、堂の板敷を夜通し踏み鳴らして・・・』 (菅江真澄遊覧記:男鹿の春風)
解説:地域の社寺には催事、奇習、奇祭がある、まして道の奥の地域は人々の交流が
大事なものであった筈、それがこの様な紀行集で残されていることはこの地域にあっ
て貴重なもの。民族学者柳田国男が菅江真澄に心酔したのはこの几帳面な記述による。
真山神社:男鹿半島にあって程よく管理・保存された神社伽藍に神官、巫女がおり、
生計が成り立っていることが推察され、男鹿地域の信仰が篤いことが分かる。此処の
社務所は伝統行事『なまはげ』祭りの事務局的な立場にもある。
社格:県社 祭神:瓊瓊杵尊、武甕槌