映画「ジャージー・ボーイズ」の記事をアップしたところ、ロック好きな友人から、「The Four Seasons」をよく取り上げてくれたとお褒めの言葉をいただきました。加えて、初期ロックあたりのアーティストのアルバムもたまには書けというリクエストをいただきました。拙ブログは、ジャズブログのつもりですが、ヴォーカルの延長で、ガール・グループを。
THE RONETTES (ザ・ロネッツ)
SINGS THEIR GREATEST HITS (Philles 1963~64年録音)
The Angels、The Chiffons、The Crystals、The Marvelettes、The Ronettes、The Shangri-las、The Shirelles、The Supremesなどとたくさんのガール・グループがありましたが、「Be My Baby」のヒットで知られている、「ザ・ロネッツ」をまずアップすることにしました。プロデューサーは、フィル・スぺクターで、僕の持っているのは1976年に日本ビクターから出された国内盤LPですが、内容は、Phillesから出された「Presenting The Fabulous Ronettes(Philles-4006)」と同じです。
ロネッツは、ニューヨーク出身のヴェロニカ(ロニー)とエステルのヴェネット姉妹と、そのいとこのネドラ・テリーの3人組みグループです。1961年に結成されコルピックスからレコードも出していますが、ぱっとせず、63年にフィル・スぺクターと出会い、彼のプロデュースでヒットを飛ばします。後年、ロニーは、ソロ歌手としてアップルレーベルからもレコードを出しています。
収録曲は次のとおりで、ヒットした曲はビルボード誌シングル・チャートの最高位を記します。
(A面)
Walking in The Rain (恋の雨音) 23位
Do I Love You (恋しているかしら) 34位
So Young
Breaking Up 39位
I Wonder
What'd I Say (ホワッド・アイ・セイ レイ・チャールズの曲)
(B面)
Be My Baby (ビー・マイ・ベイビー) 2位
You Baby
Baby, I Love You 24位
How Does It Feel?
When I Saw You
Chapel of Love (恋のチャペル)
ヒット曲に加え、ロネッツのライブを収録した「What'd I Say」や、出来がよくないという理由でPhillesが発売を見送ったのち、レッド・バード・レーベルでデキシー・カップスが取り上げ、全米1位を記録した「Chapel of Love」のロネッツヴァージョンが入っています。
ウォール・オブ・サウンドといわれる編曲がほどこされていますが、それをバックに、ヴェロニカの歌声は、甘くクールで、輝いています。「Be My Baby」や「Walking in The Rain」(恋の雨音)、「Breaking Up」といったヒット曲はもちろんよくできていますが、それ以上にアップテンポの「I Wonder」やライブ録音の熱演「What'd I Say」は迫力があって、可愛いだけでないガールポップが聴けます。そして、ヴェロニカ名義でリリースされた「So Young」は、三連音符の伴奏を伴うスローテンポのロッカ・バラードで、僕はぐっときます。
【ロネッツの映像】
【オールディーズ(ロックン・ロール)の参考本】
今回は、ロネッツとフィル・スぺクター関連のところを読みました。
レコード・コレクターズ ガール・グループズを特集した1986年9月号とフィル・スぺクターを特集した1993年1月号。
ポップ・ヒットメイカ― データ・ブック(シンコ―・ミュージック刊) 資料としても便利です。
John Clemente著「Girl Groups」(krause publications) 60のガールグループの構成メンバー名、略歴、ディスコグラフィーが掲載されています。そのほかのグループ名や収集すべき500枚のレコードなど詳細です。僕は必要なところを読む程度です。