安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ハンプトン・ホーズ HAMP'S PIANO

2015-10-28 22:23:41 | ピアノ・トリオ

先日、はじめて国営アルプスあづみの公園の大町・松川地区を訪れました。その記事は別にアップしますが、約104ヘクタールの広大な敷地なので、散歩やジョっキング、冬には歩くスキーなどいろいろと活用できそうです。園内を見て歩いたのですが、秋も深まってきているので、落葉している樹も目立ちました。枯葉が舞っていたので、「Autumn Leaves」と「Black Forest Blues」という森にちなんだ曲が収録されているアルバムを。

HAMPTON HAWES (ハンプトン・ホーズ)
HANP'S PIANO (MPS 1967年録音)

   

ハンプトン・ホーズ(p)は、コンテンポラリー・レーベルへの録音が多いのですが、再度の療養生活を終えた、1967年9月から68年5月までの約8か月は、ヨーロッパを中心に世界各地を訪問し、様々なレーベルに録音を残しています。もっとも有名なのは、「Spanish Steps」(Black Lion)だと思いますが、「Hamp's Piano」は同期間の最初に録音されたもので、8曲中4曲がホーズのオリジナルとなっている意欲作です。

メンバーは、ハンプトン・ホーズ(p)、エバーハルト・ウェーバー(b)、クラウス・ワイス(ds)。ドイツのフィリンゲンにおけるMPSレーベルへの録音です。ベースのウェーバーは、後にECMレーベルでも活躍していて、日本でもおなじみです。ワイス(ヴァイスという表記もあり)は、澤野工房からリーダー作が復刻されて出ているので、アルバムをお持ちの方もいるのではないでしょうか。

曲は、ホーズの自作とスタンダードです。彼のオリジナルが「Hamp's Blues」、「Rhythm」、「Black Forest Blues」、「Sonora」の4曲。スタンダードが「Autumn Leaves」(枯葉)、「What is This Things Called Love?」(恋とは何でしょう)、「I'm All Amiles」、「My Foolish Heart」の4曲で全8曲です。「Black Forest」(黒い森)は、フィリンゲン周辺の森からの題名でしょう。

コンテンポラリー・レーベルにおける諸作品がホーズ(p)の名盤として名高いですが、洗練されてエヴァンスライクなところのあるこの時期のものも充実しています。「Hamp's Blues」や「Black Forest Blues」は、よくスイングしてブルージーさも窺われるものの、どこか寂しさが伝わってきます。「Autumn Leaves」は、これ以降ホーズ(p)の愛奏曲になります。「My Foolish Heart」は、ウェーバー(b)とのデュオで、ロマンチックなホーズを聴くことができます。録音もよく、ピアノの音が美しい。

【アルプス安曇野公園(大町・松川地区)の園内】