飯森範親指揮群馬交響楽団の第596回定期演奏会が、3月23日(土)に高崎芸術劇場で開催されたので、聴いてきました。
チラシ表
(出 演)
指揮:飯森範親
ピアノ:ジャン・チャクムル
管弦楽:群馬交響楽団 (コンサートマスター:伊藤文乃)
飯森さんは、現在、群響常任指揮者、パシフィックフィルハーモ二ア東京音楽監督、日本センチュリー響首席指揮者、山響桂冠指揮者などを務め、ドイツ・ヴュルテンベルク・フィルとのベートーヴェン交響曲全集などCD多数。ジャン・チャクムルさんは、1997年トルコ生まれ、2018年浜松国際ピアノコンクール優勝。世界各地でリサイタルを行うと共に、ロイヤル・スコティッシュ管、東京交響楽団、読売日響などと共演し、シューベルト作品のCDをリリース。詳しくは、下記プロフィールをご覧ください。
(曲 目)
モーツァルト / ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466
ショパン / 華麗なる大円舞曲 作品18 (ジャン・チャクムル、アンコール曲)
〈休憩〉
ブルックナー / 交響曲第9番 ニ短調 WAB109(コールス校訂版)
第1楽章 厳かに、神秘的に、第2楽章 スケルツォ:動きをもって、いきいきと
第3楽章 アダージョ:ゆっくりと、厳かに
(感 想)
ブルックナーの交響曲第9番が、心に残りました。飯森常任以下群響が熱演してくれ、特にホルン陣が、独奏、アンサンブル共に冒頭から最後まで見事でした。第2楽章のリズムの反復も切れが良く、ティンパニが小さな音を含めて、終始そのリズムを刻んでいるのが、実演でよくわかり感激。
さらに、第3楽章のアダージョ部分を奏でる弦楽器群が、たっぷりと美しくて、ブルックナーの旋律美を味わうことができました。長い交響曲ですが退屈する間もなく、僕自身緊張感を持続できたのは、飯森さんの指揮が良かったためでしょう。
モーツァルトのピアノ協奏曲第20番におけるジャン・チャクムルさんの演奏は、テンポが早めで自由な装飾やテンポルパートもあったと思いましたが、せわしなく聴こえて、今一つでした。ショパン「華麗なる大円舞曲」も同傾向で、新世代のピアニストということかもしれません。
(演奏写真 群響facebookからお借りしました。)
飯森範親(指揮)
ジャン・チャクムル(p)。
ブルックナー第9番を演奏中の群馬交響楽団。
(出演者のプロフィール)
飯森範親ホームページ:飯森範親オフィシャルサイト | -NORICHIKA IIMORI OFFICIAL SITE- (iimori-norichika.com)
【群馬交響楽団】
住所:群馬県高崎市栄町9-1 高崎芸術劇場3階
電話:027-322-4316
ホームページ:群馬交響楽団 (gunkyo.com)
(あらかじめ聴いたCD)
ブルックナー:交響曲第9番 カール・シューリヒト指揮ウィーン・フィル(1961年録音 SACD)。有名なレコーディングです。
指揮者のカール・シューリヒトについては、中学生の頃、日本コンサートホールソサエティ発売のレコードでシューマンの交響曲第3番やヨハン・シュトラウス集を聴いたのが初めです。現在はCDで聴いていますが、愛聴盤が多いです。
ブルックナー:交響曲第9番 ギュンター・ヴァント指揮ケルン放送交響楽団。交響曲全集(1974~1981年録音)の中の一枚です。