安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

リー・モーガン「THE RAJAH」、ジャズが静かに流れる甲府市の「カフェ ロッシュ」。

2024-03-27 19:30:00 | トランペット・トロンボーン

先日、甲府市で、喫茶店「ロッシュ」に初めて寄りました。店内には、BGMでジャズが小音量で流れ、照明は暗めで紫煙が薄く漂っていました。珈琲が美味しくて寛げました。そんな空間が似合うアルバム。

LEE MORGAN (リー・モーガン)
THE RAJAH (BLUE NOTE 1966年録音)

   

リー・モーガン(tp  1938~1972年)は、1963年12月録音の「The Sidewinder」で、大ヒットを飛ばし、その後は、そのジャズロック路線に加え、モーダルな方向へ向かいます。ところが、1966年11月録音の本作「The Rajah」では以前のスタイルに戻っていて、それがすぐ発表されなかった原因かもしれません。

メンバーは、リー・モーガン(tp)、ハンク・モブレイ(ts)、シダー・ウォルトン(p)、ポール・チェンバース(b)、ビリー・ヒギンズ(ds)。1966年11月の録音ですが、マイケル・カスクーナが、ブルーノートの倉庫からテープを発見し、1984年になって発表されたアルバムです。

曲目は次のとおり。

1  A Pilgrim's Funny Farm (Cal Massey)
2  The Rajah (Lee Morgan)
3  Is That So (Duke Pearson,  Kim Simmonds)
4  Davisamba (Walter Davie, Jr.)
5  What Now My Love (Gilbert Becaud)
6  Once in a Lifetime (Leslie Bricusse,  Anthony Newley)
カル・マッセイ作の「A Pilgrim's Funny Farm」(巡礼者のおかしな農園)は、意味不明。「What Now My Love」(そして今は)は、原曲がジルベール・ベコー作曲のシャンソン「Et Maintenant」です。

曲目の面白さに加え、豪華メンバーがソロをとる充実したアルバム。ファンキーな「The Rajah」やアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズ風で明るい「Once in a Lifetime」では、モーガン(tp)、モブレイ(ts)がストレートなハードバップ系演奏を繰り広げています。「What Now My Love」におけるモーガン(tp)のバラードプレイには心打つものがあり、「Is That So」におけるモーガンとモブレイ(ts)の応答も楽しい。全体に、シダー・ウォルトン(p)が清涼感のあるプレイで大貢献。

(参考)本作から、「The Rajah」が聴けます。
 
(安曇野市宅で聴いているところ)

 
飾ってあるレコードは、いずれも1960年代半ばに録音されたリー・モーガンのリーダー作で、右から「The procrastinator」(Blue Note 1967年録音、輸入盤)、本作「The Rajah」(Blue Note  1966年録音、日本盤東芝)、「The Rumproller」(Blue Note  1965年録音、オリジナル盤)。
 
【カフェ ロッシュ(ROCHE)】

住所:山梨県甲府市中央1-13-9
電話:055-237-7343
ホームページ:カフェ ロッシュ - 甲府/喫茶店 | 食べログ (tabelog.com)
 

銀座通り商店街。自家焙煎「CAFE ROCHE」の看板が置いてあります。
 
 
店舗は、ビル一階の奥にありました。右手に入り扉を開けると、そこがお店です。
 

座ったカウンター席から右方向。灰皿が置いてあり、煙草が吸えます。
 
 
座った席から左方向。
 
 
バックカウンター。スピ^カーが左右に据え付けられています。低音量ですが、ジャズのピアノトリオの演奏がかかっています。
 
 
ブレンドコーヒー。丁寧に淹れてあるようで、雑味がなくやや濃い目で、美味しい。香りも立っています。
 
 
テーブル席が空いたので撮影。
 
 
通りには、ケーキのPR写真が飾ってありました。意外なところに、良いお店を発見しました。