このごろ、日によっては寒いですね。先週の日曜は、安曇野市の実家で田植えをしました。とはいっても、大型田植機で植えてもらっているので、機械が小回りできず植えることのできない田の四隅を手で植えたり、苗が入っていた箱を洗う作業です。用水を流れる水がたいへん冷たく、雨も降っていて寒い日だったので両手はもちろん体も冷え込みました。夜、長野へ戻ってきて聴いたのは炎が写っているジャケットのアルバムです。
JANET BLAIR (ジャネット・ブレア)
FLAME OUT! (DICO 1959年録音)
ジャネット・ブレア(1921年生まれ)は、18歳の時にハル・ケンプ楽団の歌手になっています。1940年にケンプ楽団が解散したので、方向を変えてコロンビアと契約、映画に出るようになります。DVDで入手しやすいものでは、リタ・ヘイワース主演の「今宵よ永遠に」とか「ドーシー兄弟物語」があります。
50年代はミュージカルに進出、「南太平洋」(全米公演)には1200回も出ています。70年代はテレビにも出演、「ザ・スミス・ファミリー」ではヘンリー・フォンダの妻役を演じています。歌手としてよりも女優(映画・舞台)の方が本業というイメージですが、もともと歌手だっただけにこのアルバムが残されてよかったです。
収録曲は、トーチのジャケットからも連想できるように、恋の歌が12曲です。「Get Out of Town」、「Autumn Leaves」、「Glad to Be Unhappy」、「Good Morning Heartache」、「The Gentlman is a Dope」、「Don't Explain」、「I Get Along Without You Very Well」、「In Love In Vain」などです。編曲と指揮は、ハル・ケンプ楽団のピアニストで彼女の最初の夫だったルー・ブッシュ(Lou Busch)が担当、曲によりストリングスを使うなど熱の入った仕事ぶりです。
彼女の歌は、ミュージカル歌手を連想させるメリハリをつけた面がうかがえます。しかし、抑えるところは抑えていますし、声も響きがよくて嫌味がありません。僕の気に入っているのは、「Glad to Be Unhappy」、「They Can't Take That Away from Me」、「I Get Along Without You Very Well」、「In Love in Vain」あたりです。
深夜のお酒のお供にもよいので、入手してよかったアルバムです。