安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

バーニー・ビガード(cl)ほか「THE DUKE'S MEN」とBRUTUS2021年11月1日号「特集 村上春樹 聴く。観る。~編」の話題

2021-10-20 19:30:00 | その他木管楽器

雑誌BRUTUS11月1日号の特集は、前号に続いて、作家の村上春樹さんです。今号は「聴く。観る。集める。食べる。飲む。」編です。「村上小説を音楽で読む。」という記事の中に、バーニー・ビガード(cl)が登場したので聴いてみました。

BARNEY BIGARD (バーニー・ビガード)
REX STEWART (レックス・スチュワート)
JOHNNY HODGES (ジョニー・ホッジス)
COOTIE WILLIAMS (クーティー・ウィリアムス)

THE DUKE'S MEN (EPIC  1936~1939年録音)

   

1930年代後半のデューク・エリントン・オーケストラの名手4人のリーダー録音を収録したアルバムです。その4人は、レックス・スチュアート(tp, 1907~1967年)、バーニー・ビガード(cl, 1906~1980年)、ジョニー・ホッジス(as, 1907~1970年)、クーティー・ウィリアムス(tp, 1911~1985年)です。

オリジナルでは各人3曲で計12曲収録でしたが、国内盤では1曲ずつ追加され各人4曲の計16曲です。リーダー以外のメンバーには、デューク・エリントン(p)はもちろん、ローレンス・ブラウン(tb)、ハリー・カーネイ(bs)、ファン・ティゾール(tb)、ソニー・グリア(ds)らが参加しています。

曲はリーダー別に次のとおり。なお、16曲中、1曲(「I Can't Believe That You're In Love With Me」)を除いて、15曲は、エリントン楽団のメンバーのオリジナルです。

(レックス・スチュワート)
1  Rexatious (Rex Stewart)
2  Lazy Man's Shuffle (Rex Stewart)
3  Back Room Romp (D. Ellington, R. Stewart)
4  Love's In My Heart (D. Ellington, I. Mills, H. Alvis) 

(バーニー・ビガード)
1  Clouds In My Heart (D. Ellington, B. Bigard, I. Mills)
2  Frolic Sam (C. Williams)
3  Caravan (D. Ellington, I. Mills, J. Tizol)
4  Stompy Jones (Duke Ellington)

(ジョニー・ホッジス)
1  Pyramid (D. Ellington, I. Mills)
2  Swingin’ In The Dell (Johnny Hodges)
3  Jitterbug's Lullaby (D. Ellington, I. Mills, J. Hodges)
4  The Rabbit's Jump (Johnny Hodges)

(クーティー・ウィリアムス)
1  I Can't Believe That You're In Love With Me (C. Gaskill, J. McHugh)
2  Blue Reverie (Duke Ellington)
3  Echoes Of Harlem (Duke Ellington)
4  Swing Pan Alley (D. Ellington, C. Williams)

1曲の長さが3分くらいで、次から次へと、面白いソロが聴けます。音質(国内盤のCDで聴いています)も含めて、1930年代にこのような素晴らしい録音が行われたことが奇蹟のように思えます。この録音が初演となる「Caravan」におけるバーニー・ビガードや、スタンダード曲の「I Can't Believe That You're In Love With Me」におけるクーティー・ウィリアムス、ジョニー・ホッジスの名演など、エリントン楽団の水準の高さに驚かされます。漫画家のウィリアム・スタイグによる猫のジャケットも有名。

【BRUTUS 2021年11月1日号】  

   

表紙  

   

ベストセラーになっている、村上春樹著「古くて素敵なクラシックレコードたち」(文藝春秋)(拙ブログの紹介ページへのリンク)の続編22曲が、村上春樹さん自身によって、ここに寄稿されています。

モーツァルトのクラリネット五重奏曲。僕も好きな曲で、Bのレオポルド・ウラッハ(cl)のレコードを持っています。村上さんも気に入っている演奏のようです。

シューベルトの「死と乙女」を取り上げています。僕もBのウィーン・コンツェルトハウスSQで聴いていました。

メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」を村上さんが取り上げたのは、ちょっと意外でしたが、僕も好きな曲で、しかもBのシューリヒト盤は愛聴盤なので、うれしい選択です。  

   

村上春樹さんの小説に登場する音楽について、大谷能生さん、栗原裕一郎さん、佐々木教さんが語っています。まずは、ポップスとクラシック。

   

音楽愛とジャズ。と題して語り合っています。その中にバーニー・ビガードが出ています。

   

『IQ84』では、人妻の彼女がバーニー・ビガードの素晴らしさを語っています。

   

「集める」編では、アート・コレクションが披露されています。小林孝亘さんの絵。

   

上段は、和田誠さんが書いたジャズ・ミュージシャンの肖像。下段は、佐々木マキさんの絵。

   

安西水丸さんの絵。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。