昨日は諏訪湖花火大会に行ってきました。雨が降り、傘を持っていかなかった僕は敷物のビニールを被りながらの見物でしたが、湖上の6か所から打ち上げられた花火は迫力があり壮観でした。50万人が見物に集まる大会だけに、交通機関も大混雑でしたが、思い切って長野から諏訪市まで出かけた価値がありました。熱い花火と対照的にクールなアルバムを聴きました。
LEE KONITZ (リー・コニッツ)
IN HARVARD SQUARE (STORYVILLE 1955年録音)
リー・コニッツはアルト・サックスの巨人と称えられますが、日本で彼の大ファンだという人の文章に接したことはありません。僕も10枚くらいのアルバムは手元にありますが、ファンというほど熱心に聴いてきたわけではありません。理知的なイメージが先に立ってしまい、大衆にアピールすることが少ないためかもしれません。
本作品は、コニッツの初期の姿をとらえたライブアルバムで、CD化に際して54年録音の3曲がプラスされています。師の教えのとおりパーカーの影響を避け、跳躍が少なく、スピード感があまり感じられない音遣いですが、堅実なリズムの上に水平感のあるフレーズが重ねられていくと、そこに和みの世界が登場します。
編成は、コニッツ(as)、ロニー・ボール(p)、ピーター・インド(b)、ジェフ・モートン(ds)で、54年の録音ではベースがパーシー・ヒース、ドラムスがアル・レヴィットです。特にオリジナルの55年ライブはレ二ー・トリスターノの弟子だけによるメンバーだけにその一派の色彩が強いです。
バラードの「She's Funny That Way」、「My Old Flame」では、レスター・ヤングの影がちらつきますが、クールな感じを出しています。早いテンポのロニー・ボール作曲の「Ronnie's Tune」と「Froggy Day」では変化に富んだコニッツのロング・ソロを聴くことができます。
諏訪湖花火大会(携帯の画像です。大会のごく一部)
熱烈なコニッツのファンは案外少ないのでしょうかね。
僕はあまり聴き込んでいませんが、この紹介盤あたりのプレイは優れたプレイなんだろうけど、いまいちフィットしない感じでした。もう少しホットでグルーヴ感ある演奏のほうが自分としては好みのようです。
エルヴィン・ジョーンズとトリオ編成で演奏した『MOTION』(VERVE)は気に入っていました。
コニッツはたまに聴くのですが、サウンド自体も切れがない感じがして、パーカー系に慣れているととっつきにくいかもしれません。
アトランティックレーベル以降ではCAMPIレーベルの「Europian Episode」あたりが僕は気にいっています。
スウィングしない代表(笑)コニッツですが、STORYVILLE 盤は立て板に水の流れるようなフレーズはけっこう熱いものがあります。
CAMPIレーベルの「Europian Episode」と、「Impressive Rome」はツインの作品ですが、私も気に入っております。「星影のステラ」も演奏しておりますが、誰も挙げる人はいませんでした。(笑)
なんだかんだいいながら手元に15枚のアルバムがありましたので、まあ時々は僕もコニッツのファンになっているのかもしれません(笑)。
Campiレーベルの作品は水準が高いですね。ステラのお題の際には、ありすぎて弱ったなと思っていたら一週間が過ぎていました。このところ余裕のない状態が続いていますが、Dukeさんのブログにまたお邪魔するのでよろしくお願いします。