安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ラッセル・マローン SWEET GEORGIA PEACH

2015-08-05 22:42:10 | ギター

先週、長野県の佐久方面に出かけた際、川上村を通過しました。高原野菜の生産地として全国的に有名で、あたり一面はレタス畑でした。背景の山の景色もよかったので、途中停まって写真を撮りました。マルチが見えますが、レタスが成長してくると緑一色になって、一層きれいな光景になるのでしょう。タイトルに農産物(果実)の名前が入っているアルバム。

RUSSELL MALONE (ラッセル・マローン)
SWEET GEORGIA PEACH (IMPULSE 1998年録音)

   

ラッセル・マローン(g)は、歌手のダイアナ・クラールのアルバムにおける伴奏で元々知ったのですが、ウェス・モンゴメリーやジョージ・ベンソンに通じるプレイを行っているので、リーダー作もたまに買っています。これは、インパルスへの移籍第一弾で、プロデュースはトミー・リピューマが当たっていて、遅めのテンポでよく歌うマローンのプレイに焦点を当てています。

メンバーが豪華です。ラッセル・マローン(g)、ケニーバロン(p)、ロン・カーター(b)、ルイス・ナッシュ(ds)。加えて、2曲にスティーヴ・クローン(per)が参加しています。リズム陣は一流どころが揃っていて、バロンのソロも入りますが、マローンを前面に出したものとなっています。

曲は、マローンの自作が「Mugshot」、「To Benny Golson」、「Sweet Georgia Peach」、「Song For Darius」、「Strange Little Smile /With You I'm Born Again」、ハーブ・アルバート作「Rise」、サド・ジョーンズ作「Mean What You Say」、セロニアス・モンク作「Bright Mississippi」、ロン・カーター作「For Toddlers Only」、スタンダードが「Someone's Rocking My Dreamboat」、「Swing Low, Sweet Chariot」、「Yesterdays」の全12曲。

ちょっと詰め込み過ぎの感はありますが、マローン(g)の多面的な魅力に触れられるアルバム。跳ねるようなテーマの「Mugshot」、マローンがシングルトーンで華やかにメロディを奏で、バロン(p)のソロも生き生きとしている「Sweet Georgia Peach」、ゆっくりとしたテンポで演じられる「Rise」あたりが印象に残ります。「Yesterdays」は、日本盤のボーナストラックで短い演奏。

【長野県南佐久郡川上村風景】

   

   

  


居酒屋「しづか」と古本喫茶「想雲堂」

2015-08-03 22:08:55 | お出かけ・その他

先週の土曜日、松本市内に用事がありましたが、その前に少し時間があったので上土に行き、老舗の居酒屋「しづか」でお昼の定食を食べ、次に前々から気になっていた、同じく上土にある古本&喫茶店「想雲堂」で珈琲を飲みました。松本市は、旧いお店と新しいお店があって面白い街です。

居酒屋「しづか」

昭和20年から続く居酒屋で、地元では有名店です。おでんと焼き鳥が名物ですが、いろいろな献立があります。学生の時、また、松本勤務の際など、宴会では何回も利用したことがありますが、ランチタイムに入るのは初めてです。店内の造作が立派で歴史を感じさせます。おでん定食をいただきましたが、いかにも手作りというお料理は、味も優しくて美味しい。

   

   

   

奥から入口の方を撮りました。

   

松本民芸家具で統一された一階。絵もかかっています。

   

おでん定食。お昼の定食は、土曜日もあります。

【しづか】

住所:長野県松本市大手4-10-8(旧 上土町)
電話: 0263-32-0547
営業:12:00~23:00  定休日: 日曜日・祝日(振替休業・営業日有り)
ホームページ: shiduka

喫茶「想雲堂」

2013年6月15日に開店した古本&喫茶店の「想雲堂」に初めて入りました。お店の40代前半のマスター渡辺さんは、山梨県甲府市の出身で、転勤で松本に来て、この地が気に入り、前からやりたかった古本屋を開業し、喫茶も併設したとのことです。BGMには、ビル・エヴァンスのCDがかかっていて、珈琲、古本、ジャズと、なんだか大学生の時に戻ったかのような気分になり、このお店は気に入りました。

   

外観。向かいには、松本花月ホテルがあるので、非常に分かりやすい場所です。古い建物2軒を1軒に改装したようです。

   

入口

   

お店の奥の方から撮影。本は6000冊くらいあるようです。全て手にとって読んでいいし、購入できます。パラパラと何冊か眺めていたら、ニック・カタラーノ著「クリフォード・ブラウン」(音楽之友社)という本が気になったので購入しました。記入してある値段よりまけてくれました。

   

ステンドグラスが見えます。

   

小さいスピーカーが置いてあって、音量は低めですがジャズを流していました。

   

ビル・エヴァンスの「How My Heart Sings」(Riverside)。マスターはジャズがお好きなようです。

   

珈琲とビスケット。古本の臭いは、珈琲が吸収してしまうので、そういう点からも併設はいいかもしれません。

   

水を入れたグラス。ウィスキーをはじめアルコールのメニューも豊富です。

【想雲堂】

住所:長野県松本市大手4-10-15
電話: 0263-87-8422
営業: 12:00~22:00  定休日:月曜日


ボブ・ミンツァー BOP BOY

2015-08-02 06:54:01 | テナー・サックス

先週、佐久市方面に出かけたのですが、少し足を伸ばして、野辺山(長野県南佐久郡南牧村)の国立天文台(宇宙電波観測所)に初めて寄ってみました。一番大きな電波望遠鏡は45mの直径をもっていて、その巨大さに圧倒されました。他にも大小いろいろな観測装置があって、研究のメッカらしい光景でした。大きな音量で聴きたい作品。

BOB MINTZER (ボブ・ミンツァー)
BOP BOY (PONY CANYON 2002年録音)

   

ボブ・ミンツァーは、ビッグバンドの活動が良く知られていますが、コンボ作品も多く録音しています。本作は、中村照夫のプロデュースにより日本のレーベルがニューヨークで録音したものです。有名スタンダードに加えミンツァーの自作も入り、サイドメンも充実していて面白そうなので、中古レコード店で購入したものです。現在は、ジャケットは別ですが、輸入盤が手に入ります。

メンバーは、ボブ・ミンツァー(ts, bcl)、スティーヴ・キューン(p)、エディ・ゴメス(b)、スティーヴ・ガッド(ds)。ミンツァーは、マルチリード奏者ですが、ここでも2曲でバスクラリネットを吹いています。キューンのサポートぶりが気になりますし、ガッドのスケールの大きなドラミングが聴けそうで、よく強力なサイドメンを集めたと感心しました。なお、ガッドは、この9月に来日公演が予定されています。

曲は、、スタンダードが、「Blue Bossa」、「Embraceable You」、「Invitation」、「Speak Low」、「St.James Infirmary」(セント・ジェームス病院)、ミンツァーの自作が「Bop Boy」、「Re-Re」、「Runferyerlife」、トニーニョ作「Francisca」、スティーヴ・キューンに録音がある「Why Did I Choose You」の全10曲。スタンダードといっていいケニー・ドーハムの「Blue Bossa」がどのようにプレイされているか、とりわけ興味が湧きます。

ミンツァーのゆったりとしたテナーに、タイトなピアノとドラムスがからみ、いい仕上がりの作品。「Blue Bossa」は、遅めのテンポで変化をつけた旋律を綴っていくミンツァー(ts)をはじめ全員が心地よくスイングしています。「Invitation」では、キューン(p)のバッキングやガッド(ds)のシンバルが刺激的です。アルバム全体に、リズムの3人が見事な協調ぶりを示しています。バスクラとピアノのデュオで演じられる「St.James Infirmary」 は、しみじみとして美しい。 

【国立天文台 野辺山宇宙電波観測所・太陽電波観測所】

住所:長野県南佐久郡南牧村大字野辺山
電話:0267-98-4300

   

直径45mの電波望遠鏡

   

見学コースには、パネルの展示があって、観測について説明があります。