明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



9日~12日のシネマフェスティバルで展示するため、近所の古石場文化センターに永井荷風を搬入する。以前世田谷文学館に展示した、七輪に焼け焦げ畳の荷風である。小津は荷風ファンであり、荒川の描写などは荷風の影響もあったようである。 小津を展示できたら良かったのだが、決まったのが遅く、小津の展示は2月から3月ということになりそうである。荷風は畳の上に和綴じの本を乱雑に配したのだが、これは和綴じ本の修理など心得のあるTさんに、小さな本を作ってもらった。私は粘土ならともかく、こんな細かい作業はからっきしである。その後のTさんは製本はもとより、古い小型の活版印刷機まで入手してしまったそうである。今回も展示用の小津にもたせる台本をお願いしようと思っている。文化センターには、先日、小津ファンのスコットランド人が来たそうだが、小津映画の中でも好き嫌いの分かれる『東京暮色』が一番好きだといっていたらしい。展示物の中には、江東区に住んだという斎藤高順の、鉛筆による手書きの楽譜『東京物語』があった。

01/07~06/10の雑記
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