明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



壊れた携帯電話は水気が浸入していたらしい。水没させたわけではないので、たいした修理ではなさそうである。大事なデータといってもアドレスも10名くらいで困ることはないが無事であった。修理の依頼書にサインするが、今日が何年か何日かが出てこず一々聞いてしまう。さすがに9月なのは知っていた。 次号アダージョの表紙は、人物を二人使うことを決めていた。都営線沿線という条件上、一見人物と関係がなさそうな背景になる場合が多い。そこで人物を背景に収めるためには緩衝材、もしくは接着剤の類が必用になってくる。一番顕著な例が15号の『植村直己と板橋を歩く』であろう。犬を使うことを思いつかなかったら、私は植村を板橋の街中で、いったいどうしていただろう。 二人と決めた理由には、私がすでに主人公に縁のある人物を制作していたせいもある。しかし背景用の場所は、今のところ狭い路地になる可能性が高い。すぐそばに並べれば意味が出てきてしまうし、背後にたまたま通りかかったようにすることも可能だが、その人物を知っている人なら面白いだろうが、そうでなければ、通行人まで作ってご苦労なことだ、という中途半端な結果に終るだろう。そこで第二候補を作ることにした。この人物は、どう見たってただの通行人には見えない。なにしろ思いっきり腰の曲がった怪しい老婆である。

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