明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

一日  


久しぶりに近所の焼き鳥のK越屋に行くと、親仁が先月、『ドキュメント・ナウ』の戦争特集に出たという。客からビデオデッキを借りたというので観ると、門前仲町交差点近くの、古くからある洋品店のオバさんが証言していた。私はこの店で三島由紀夫のフンドシ用の木綿のハンカチを買った。「結婚式?」と聞かれ可笑しかったが、さらに何故だかフンドシもあるよ、といわれたのを覚えている。K越屋の親仁は、子供の頃の、郷里山形での経験を話していた。進駐軍のパレードの前でオシッコをして、進駐軍に家まで連れて帰られたそうである。お袋さんは殺されると思ったらしいが、ただピーナッツ・チョコレート?をもらったらしい。進駐しても、旗振るだけで何もしてこない日本人は、さぞかし変った猿に見えたに違いない。良くやった親仁。今日はヨーカドーの売り場の女店員が来るので自慢したい、というので、デッキの使い方が判らない親仁のためにセットをする。
先月、実家近くの行きつけの病院でした、検査結果が出たと母から電話。その声は重い。と思ったら結果は良く、チェックされた項目がほとんど無くなっているという。なんなんだ今の三文芝居は。こういうとき、必ず余計なことをする。私の成分は、その多くが母から由来していると認めざるをえない。

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