先日弥生美術館で『耽美・華麗・悪魔主義 谷崎潤一郎文学の着物を見る』を観て来たが、図書館でのにわか勉強には出てこなかった着物と帯の組み合わせがあった。決まり事ばかりかというとそうでもないらしい。『痴人の愛』のナオミは一般ではしない着方だったとしても、それにより奔放な性格を表しているのであろう。一度モデルをお願いしたことがある呉服屋勤めの女性に色々質問していたら「女性が愛人の帯を締めているって状況も いいなぁと思います。」モニターの前でウ〜ムと唸る私。そ、それは深い。実に趣のある状況である。図書館の『着物の着付け』には出てこないだろう。ここ数日お勉強モードであったが、この一言でノッて参りました。 呉服屋の彼女は今回もモデルを立候補してくれている。そういえば彼女長い物飼っているっていっていたなあ。どんなの飼っているんですか?と聞いてみたら即座に3種類画像が送られて来た。予想どおりコナン・ドイルの『まだらの紐』調のソース顔の紐であったが、一本ショーユ顔がいた。共演はいかがかと聞いてみたら是非、と即答。増々ノッて参りました。及ばざるくらいなら過ぎたる方がマシな私である。 ところで私その紐に触れるのか?
石塚公昭HP
『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第6回