私のようなタイプの常で、興味があることとないことでは極端である。常に通信簿に書かれ続けていたし、母はその極端な所を、どこかなおかしいのではないか、と心配した。私からすれば、興味のないものに関心を向けたり学んだりすることは、まったく無駄な事だと生まれつき知っていたが。 直接言われた訳ではないけれど、母は、治らないなら、せめてそれを顔や態度に出すな、と私に伝えたと思う。 幼い頃、どこかの王様に石の塔に幽閉され、算数、宿題しなくて良いから、ここで一生好きなことをやっておれ、なんてことを夢見たものだが、コロナ禍に乗じ、まるで王様に幽閉されているかの調子で、むしろ罪悪感を感じることなく三島由紀夫へのオマージュ、寒山拾得展と続き40周年を迎えた。当ブログは、制作に関した事だけを書いているように見えて(るかどうか判らないが)出て来ないことは殆ど興味がないと言っても良い。 日本で独学者が好きなことを続けるのに、母の教えが必要だったのは不幸な事だと思うが、こうして正月早々、九代目團十郎で陰影深い仁木弾正を、なんて考えていられているのは何よりであろう。