久しぶりに地元の幼稚園からの友人と話した。私は中身が昔から変わらない。これが久しぶりに会う友人を戸惑わせることを知っているので気を付けているが、彼は独身で美容室を経営するせいか、相変わらずの調子で話せる。彼の家に遊びに行った時、弟を抱えたお母さんがお宮参りに出かける所に出くわしたのを覚えているが、その弟が還暦だというし、お母さんも今年亡くなったそうである。脊椎狭窄症を患って彼は来年店をたたむという。美容学校時代、パーマの練習台にさせられ酷い目にあったことを思い出した。店名は私の命名である。技術に自信はあっても、センスが時代に付いていけないという。そう考えると私の場合は、見る人にどう見えるかはともかく、新作が未だ人生上の最突端だ、と思えるのは座頭市のセリフとは真反対に〝良い渡世だなぁ“と思うのだが、目が慣れておらず新鮮に見えているだけかもしれないけれど。