ボクシングに転向する那須川天心、無事プロテスト合格。せっかく鍛えて来た足技が使えないのは惜しいけれど、キックではもうやることはないだろう。転向は簡単ではない、という意見もあるようだが、私はそうは思わない。中高の頃、ライオン古山やガッツ石松を倒した、センサク・ムアンスリンを観ているからである。ムエタイチャンピオンから国際式ボクシングに転向した選手で、ムエタイ時代、誰だか忘れたが、日本選手を膝蹴りで内蔵を破裂させている。ボクシング転向後、たった3戦目で世界チャンピオンになっている。当時ムエタイ出身はスタミナがあり、ボディが強い、ともっぱらであった。日本での防衛戦で石松を倒した夜、ソープを3軒ハシゴしたと聞いた。確かにそんな顔をしていた。 小説を読んでいると、映像が浮かび続けるのだが、誰しもがそうではないと知って驚いた話は以前かいたが、幼い頃から読み続けた人物伝も同様である。なので私が制作対象である人物の評伝を読むということは、カメラ片手に、その人物に付かず離れず着いて回り、作るべき場面を探す、そんな感じである。近いうちに、外側にレンズを向けず、眉間にレンズを当てる念写が理想と言い出したきっかけについて書きたい