英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

鉱脈を掘り当てる努力

2018年04月20日 | 指導現場にて
河合隼雄著『こころの処方箋』にこんな文章があります。
人間の心のエネルギーは、多くの「鉱脈」のなかに埋もれていて、新しい鉱脈を掘り当てると、これまでとは異なるエネルギーが供給されてくるようである。 -中略- エネルギーの節約ばかり考えて、新しい鉱脈を掘り当てるのを怠っている人は、宝の持ちぐされのようなことになってしまう。 -中略- 自分のなかの新しい鉱脈をうまく掘り当ててゆくと、人よりは相当に多く動いていても、それほど疲れるものではない。
これは英語の勉強についても当てはまります。

動名詞で必ず習う慣用表現に There is no ~ing や It is no use ~ing の構文があります。しかし、何回か習っているはずなのに、高校生たちは覚えていません。

例えば、

There is no accounting for tastes.
(人の好みは説明できない。=蓼食う虫も好き好き。)

という英文で、ポイントとなるのはもちろん、 there is no ~ing(~できない) です。絶対に覚えなければならない慣用表現を覚えていない。仮に覚えてたとしても、それだけで終わってしまうのです。もう一歩つっこんで

It is impossible to account for tastes.

と、不定詞を使って書き換えが出来るようにしておくと、知識が定着します。更には、account for~ は ① ~を説明する ② ~の割合を占める の意味があり、①の場合 explain に言い換えができる・・・と、このくらい関連した知識を詰め込むことが大事です。

「覚えることが多くなるから・・・」といって心のエネルギーを節約して、there is no ~ing
だけを覚えようとすると、大抵は忘れてしまいます。関連したことをどんどん脳みそに蓄えようとすることで脳が活性化し、脳みそのしわが増えて記憶が定着していくと思います。それこそ、河合氏が言う“鉱脈を掘り当てる”努力です。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする