英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

大学入試は情報戦

2021年03月25日 | 指導現場にて
ある高3生から国立大学に後期日程で合格したという報告がありました。

彼が当学院に入塾したのは昨年の10月。苦手な英語を何とかしたかったのですが、共通テストまでわずかな期間しかなく、本番では4割程度しか得点できませんでした。しかし、生物が得意科目で、自習に来ている時に声掛けをすると、ほぼ生物を勉強しているほどで、共通テストでは何と100点満点だったのです。

臨床検査技師になるために、ある公立大学を目指していましたが、総合点では物足りずに不合格となっていました。私立大学にはいくつか受かっていたので、そちらに入学意向もあったのですが、学校の先生の勧めで、ある国立大学の理学部の後期日程に出願していました。後期日程のため募集人員はわずか3名で、二次試験は課されず、共通テストの点数だけで合否判定がなされます。しかし、その配点が特殊でした。

英語 100点
数ⅠA 100点
数ⅡB 100点
生物 600点

つまり、英語(リーディングとリスニングで200点満点)が半分に換算され、数学はそのまま、そして、生物は6倍換算されるのです。彼の場合、生物は600点満点ということになります。数学は平均点以上は取れており、苦手な英語の得点は全体の約11%しか占めないので、彼にはうってつけの配点でした。

結果、募集人員わずか3名でも見事に合格!晴れて、この国立大学に進学することになりました。臨床検査技師という当初の目標とは離れましたが、大好きな生物を勉強しながら、また新たな目標を見つけて、キャンパスライフを送ってくれるでしょう。もしかすると、大学院に行って学者の道に進む可能性だってあります。

全国には約800の大学があり、それぞれが多数の学部・学科を有し、それぞれが複数の入試制度を持っているため、学校・塾・予備校など大学受験に携わる指導者が全ての大学の入試制度を把握することは不可能です。だからこそ、受験生は志望大学を早めに決め、先生、親、親戚、友人など、自分に関係する多くの人にそれを伝えておくことによって、必要な時に必要な情報が集まってきます。

上述の高3生が良い例です。当初の目標とは異なるものの、彼の生物への特性を見極めた学校の先生のアドバイスは、彼の人生を大きくプラスに変えるものになります。

今回の合格例から、以下のようにまとめられます。

①自分に関わる周囲の人に夢や目標を伝える。
②得意科目を伸ばし、苦手科目をなくす。

ただし、周囲の人に目標を公言して情報収集などの協力をお願いしても、当の本人が勉強しなければ本末転倒ですから気をつけましょう(笑)。


コメント
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