帆∞翼(セイル バイ ウイング) -太陽そして風と供に- 

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ポータブルトイレ考

2019年06月30日 | キャンピングカー ロータスマンボウ

キャンピングカーのポータブルトイレのお話し

以前使っていたDometicの物から Thetford製に交換した話は 大分前にここで書いたと思います。

ハイエースキャンパーの頃から使っていたのが Dometic ポータブルトイレ サニポッティー976 というやつで、 今回のは Thetford ポルタポッティ 565E

キャンピングカーやヨット等のポータブルトイレとして使われる代表的な二つですけど、

せっかく両方とも使った経験から、この二つを紹介したいと思います。

まず結論から先に行きます。

サニポッティーよりポルタポッティの方が桁違いに使いやすくて高性能という事だけは間違い有りません。

で、実際にどう違うのか?という事について、比較して書いてみたいと思います。

まずは外見。

左がポルタポッティ 565E(以降565Eとだけ記載します) 右がサニポッティ976(以降976とだけ記載します)で、一見して565Eの方が大きく感じます。

確かに一回り大きく感じますが、その感覚は多分に高さに有って、 その分大きく感じられます。

実は、この高さの差が実際の使用感に全く違う感覚をもたらします。

976は膝が立つ感じで、座った際に便座に対しての違和感が非常にあります。

565Eの方が自然に座れて、用を足している時に楽です。 

意外に、この座るという姿勢の差が非常に大きく感じられるのは、多分565Eの方が家庭のトイレに近いからこそ来るのだとも思います。

さて、上から見た感じ。

565Eの方が 976より大きいです。

なんだ! それなら小さい方がいいじゃん!!とか思う方も居られるかと思いますが、

この大きさの違いは、 ボウルの大きさの差で、 これが非常に大きな差になるんです。

下の写真が蓋を開けた状態。

明らかに、というか絶対的に565Eの方がボウルのサイズが大きいです。

これね、当然に便座シートの大きさの差でもあり、 座ってみると565Eに確実に軍配が上がります。

そして、男性なら当然 小の方は立ってするわけですが、 物理的に(男性ならすぐわかりますよね)に

565Eの方が”自然”に用を足せます。

 

ボウルの深さも976みたいに浅くなく、ストレス無く使える?

対して、 976の方は?というと、正直言って座ってやるのがベスト???  小便を男がすわって????

というくらいやりにくい、先ほどの書きましたけど、まずは高さが無い、そして、ボウルが浅くて、飛び散りやすいんです。

ですので、976で小をするときは膝を曲げて、とても変な格好を余儀なくされる・・・・

 

正直、565Eを使ってから、 976はゴミ製品にしか思えません。

それほどの差です。

 

他に、976はボウルが浅いので、受け止める容量が当然に小さい。

特にキャンプはとにかく食べるので、出る量も多いわけですが、 水をボウルに貯めて、そこに物をすると、 すぐにボウル一杯になった様に感じられてしまい、ある意味お尻と 物が接触するかも???という、錯覚を起こさせる。

実際にそうなることは無いのですけど、これが以外に意味不明のストレスになるんですね。 

フラッシュノズルのスタイル。 

こちらは565E

左のノズルから水が出て、旋回するようにしてボトムに落ちて溜まります。

565EのEは電動式の意味ですけど、 非常に小気味よく水が廻ってペーパーなどをボトムに落としてくれます。

しかも一度スイッチを押す度に決まった水量が適度に流れるので、 難しく感じられる電動式なのに、

調整がやりやすい=水の無駄と電池の無駄使いが無いという事です。

実際に使うと、マジで気持ちいいです。

 

対して976左右のノズルから水が出ますが、 正直なところ、ろくでもない・・・・

左上のポンプでシュコシュコとタンク内部に圧を掛けて本体前のボタンで水を出すのですが、

これがダメちゃん。

 

きちんと流れないので、 トイレットペーパー等がボウルにこびりついたりして、

それ流すためにボウルに目一杯水を満たしてから流す事が始終。

注水口

こちらは976の清水タンク注水口です。

ポンプにより内圧をかけるので、 パッキンが入っています。

そして圧力ポンプ

手で引き出して、上下にシュコシュコやって圧力を掛けますが、これがメッチャ面倒くさい上に、

プラスチックの材質と造りが悪いので、折れたりすることがあります。

私はまだありませんが、そうした話を聞きます。

こちらは565Eの注水口

非常にシンプルで、且つ普通の運転ではここから漏れてこないように巧く出来ています。

脱着も 976みたいにパッキンで固く閉まらないので楽。

565Eの

ポンプ部電源スイッチです。

初めは、電動はどうだろう・・・・なんて思っていましたけど、手動式とは全然違う使いやすさに驚きました。Oh! すごい!

吸水口とスイッチの間にあるロートみたいな物は、 タンクに注水するときに使うロートです。

この辺りも976とは全く違います。

清水タンクの水ゲージがあり、976みたいにどのくらい清水が残っているか?が判らない構造とは全くちがいます。

ちなみに、 スイッチはポンプの電源となるバッテリーを収める構造にもなっていて、

バッテリーが簡単に交換できるようになっています。

見てすぐに判るかと思いますが、万が一電池が液漏れしても、下には何もありません、

接点は上にあるので、その辺が安心です。

ちなみにこの電池は 液漏れ防止10年保証の マクセルなどの電池がお勧めです。 

ハイ! 次

用を足せば、当然流さねばなりません。がはははは!

976では本体の正面にレバーが付いていて、これを手前に引き出すと内容物が下の汚物タンクに流れます。

ところが、このレバーすぐ上の 手持ちハンドルとの位置加減で、うっかりこれ持ってトイレをもちあげてしまったりします。

で、これ繰り返しているとどうなるか?ですが、 ハイ! 折れます、ハンドルが・・・・

メッチャ脆い 

でもって、最悪なのが、これ折れるともう修理が出来ません。

そういう構造にはなって無いんです=部品も売っていません。

976の最大にして最悪の欠点です。

565Eの正面です。

こちらは手持ちハンドルだけで、他には斜めから見やすい、ゲージが付いています。

976ではこれの確認が本当にしにくいです。

565Eには、良い点があります。

本体横にペーパーの収納が有る事で、これって以外に盲点だった物ですが、 巧く工夫されていて、

感心しました。

565Eの落とし込みは、本体横のレバーを操作して行います。

閉まっているときはこの位置

指で動かして流します。

操作感は悪い物では無く、 安心して使えます。

たいして976はというと、

そりゃ!ッテな感じで前に引き出しますが、

レバーが長くて、グニャグニャした感じ +初めこそ良いのですが、段々と操作が固くなってきて、

その度に取っ手が折れるのでは無いか?という恐怖心が伴います。

なんとかならないですかね?この設計。

 

976のフラッシュボタンはこれ

実に使いにくい位置に有って、操作するために股を広げるかなんかする必要があります。

結構固いし・・・・

さて、脱着に行きます。

565Eは本体後ろのレバーを操作します。

汚物タンク部

565Eも、986も吹き返し防止の為のガス圧抜き機構が付いていて、遙か以前のポータブルトイレのように落とし込み時に汚物タンクのガスで暴発と言うことが無い様になっています。

 

汚物処理は、ノズルを廻して本体ハンドルのすぐ近くにある白いボタンを押しながら流すことで、

内容物がスムーズにノズルから落ちてくれます。

ドッバ! ドッバ! という事が無いように出来ているので、 普通の家庭のトイレに流すことが出来ます。

565Eの落とし込みバルブですが、手で回しているのが、それで、通常は横のレバーで操作する物です。

中を洗浄するときに便利ですが、直接の操作は少し力が要ります。

さて、976の汚物タンク脱着ですが、この白いレバーを手前に指で引くと外れます。

ただ、こんないい加減な構造ですから、もしかして外れたりしたら・・・・という不安が常につきまといます。

まだ一度もありませんが、不安感だけはぬぐえません。

取っ手が汚物タンク側にあるので、落とすことはありませんが・・・・・

976の汚物タンク

565Eではプッシュ式のが、976ではロータリー式になっていて、流す際にCLOSEからOPENにして流します。

ただこれ、うっかりするとCLOSEにするのを忘れてしまうことがあり、

タンク無いの物が少ない分には良いのですが、 満タン近くになって、車に揺られると臭いと中身がしみ出してきたりします。(経験済み)

ボタン式で、自動で的にCLOSEしてくれる565Eに比べると、やはりこの辺も糞製品です。

先ほど書きましたように、レバーが壊れても修理の仕様がありません。

二分割の上部分に部品を組んで、それを接着しているので、修理は考えていないんです。

どうにもなりません。

 

と、二つのポータブルトイレを比較してみましたけど、

実際に合ったトラブルですが、本体からの水漏れがありました。

購入してすぐに清水タンクから水漏れが発生。

使われているプラスチック素材が貧弱で、 新品でも水漏れを起こします。

これって販売元のHPにも水漏れする可能性が有るとハッキリ書かれていて、

ということは、それだけ多いという事。

清水タンクの方から漏れたんですけど、 汚物タンクだったりしたら最悪の状態になることは

想像に難くないです。

ちなみに 565E と 976ですが、 叩いてみると厚みが違うのがすぐに判ります。

また、Thetford社は アメリカのRVファクトリーに 沢山のトイレを製造して供給しているメーカですから、素材の質が違います。

柔軟性が有るんですね。

 

さて、簡単にですけど二つの代表的ポータブルトイレの違いを説明しました。

976に余り良くない書き方をしていると思われるかもしれませんが、二つを実際に使った事が有るので

そのまま素直に書いています。

もしこの二つのトイレのいずれか?を検討されている場合に参考にして下さい。

976は 2万円くらい、 565Eは3万近くします。

価格の差は性能の差と考えれば当然なのかもしれませんが。