朝一番で、 昨日使った道具を車から降ろすと水洗い。
空には朝焼けで、 それがとても綺麗。
真夏の噎せ返る様な、ウンザリする空気はとっくに無くなり、 肌寒い秋の空気。
セイルを洗いながら、ふと思ったのは、 今ある人生が最高で、とても恵まれている事。
昨日のウインドで学生達が頑張っている姿をみて、 自分もウインド初心者の時はそうした時があったし、
そして人生の始まりもおそらくは同じ。
貧乏だった家は、 進学希望だった僕に就職を余儀なくされたし、 「学歴なんぞ高卒で十分!」という親父の考え方もあり、
受験のための費用すら出してもらえなかったのだから仕方ない。
ましてや奨学金なんぞ、まったくもって不可能な話だ。
しばしプー太郎をやってから小さいな会社に入った僕。
そこから大企業に出向させられて、いわゆる丁稚奉公みたいに始まった人生だけど、
今ある自分は、 経済的、環境的、そして社会的地位にしても、 成功者の方に属していると言っても過言では無い。
重ねて幸運なのは、 極めて健康な肉体を授かっている事だ。
海はとても素晴らしい。
ウインドサーフィンを通し、どれだけ沢山の事を自然からもらったであろう・・・
洗い終わったセイルを丸めると、 ケースに入れて立てかける。 午後には乾いているだろうなと思う。
冷たい水の心地よい柔らかさが、手のひらを通して脳に刻まれ、と、同時にあらゆる事に感謝する自分がここに居る。