朝、ふと見るとソメイヨシノの木がピンクに見えた。そうか、蕾が膨らんでいるんだ、と近くまでいってみると、もうちらほらとあちこちの枝でほころび始めている。3月19日、今年は確かに一週間ほど早い。
花をつけたサクラの小枝をカラスがさかんに折ろうとしている。生木がほしいのは分かるけど、花をつけた枝とは。かぽ、花を愛でるのかい、まさかねぇ。
アンズは満開、キブシの房も伸びている。家近くの椿の花が一輪だけ咲いている。この椿、葉を落として、ダメかもしれないと思っていたのだが、あれから2年ぐらい経つかな、葉も増え、今年は一輪とはいえ花をつけた。椿の生命力に感激!
夕べ、台所の窓に蛾がへばりついていた。フユシャクかと思ったが、羽を横に広げている。フユシャクの仲間なのかもしれない。
ストロボをたいたので、ガラスに反射してこんなになってしまった。
反射するのは分かっていたので、ISO1600にしてストロボをたかずに撮ってみた。
フユシャクというのは尺取虫の成体、1、2月の冬の季節に交尾して、卵を産む。オスだけに羽があり、メスはオスの来るのを待っていればいいようだ。こういう虫、他にもいたなぁ、ちょっと思い出せないが。メスが羽を退化させたのにも自然条件の厳しい冬に、少しでもエネルギーを無駄にしないためだそうだ。
フユシャクが虫にとってきびしい冬に交尾し、子孫を残すにはわけがある。春になって鳥たちが子育て始める前に子孫を残しておこうというのだそうだ。幼生は地面の下で暮らしている。なあ~るほど、天晴れな智恵だ。鳥も春に子育てを開始するのも、子育てに必要なエサが十分取れる季節を選んでいるのだ。これだってすごいことなんだが。
そういえば、野鳥が春先に子育てするのにはもうひとつ理由があったっけ。それはヘビが冬眠から覚めないうちに子育てを始めるため。ヘビは鳥の卵が大好物だからね。自然界は厳しい、しかし智恵にあふれている。
午後からいってん俄かに掻き曇り、雷とともに屋根を打つ激しい雨の音。なんとなんと雹が降って来た。