殿ちん、おもしろフェイス
「都会のアリス」
優しいダメ人間の主人公、
30歳、いまだモラトリアム。自分大好き。
(記者なのに写真ばかり撮ってる)
女の子との関わり方が自然でいい感じ。
急に消えてもちゃんと探してくれる彼を、
アリスは信用する。
ムスッとして、
アリスの写真を撮ってあげるわけでもない。
でも、一緒の写真を撮るところ、よかった。
主人公、口元が板尾さんチック。
女たらしの彼に、
おもちろくない顔をするアリス、
写真を見返して微笑むアリス、かわいい。
とりのなん子「とりぱん」
季節を感じる視線が自分と一緒だったり、
自分では気が付かなかったことだったりで、
少しずつ読むあいだ、至福の一冊。
鳥ってそれぞれ変わったクセがあって面白い。
最近読み返した「もうひとつの季節」の中で、
「若さ」には「不満・緊張・焦燥」がつきものと
書いてあったのが少し気になっていた。
それ以来なんとなく「若さ」が
自分の中でテーマになっているらしく、
本は夏目漱石「三四郎」を読み始めた。
上京したての若い三四郎。
上京したての頃を思い出して、みずみずしい気持ちに。
「ラストデイズ」を見たとき、
死への衝動にいまひとつ実感がわかないのが、
「若さ」をなくしたせいかな、と思ったけど、
いま思うと実感はいらない、
風景みたいな映画だった。
「都会のアリス」を見てて、
若いって、自分大好きってこと?
と思い、「不満・緊張・焦燥」も、
そこからくる自意識の一部と思った。
そんなものない方が、気楽で超楽で極楽。
けど、それを失うことは、
オヤジまたはオバハンへの第一歩かも…
「若さ」を失いたくないと思ったら、
どうすれば?
「とりぱん」を読んでいて、
あ~、マンガが書きたい、
と思った気持ちは「不満・緊張・焦燥」をはらんでいる。