なぎのあとさき

日記です。

トウキョウソナタ

2008年10月12日 | 映画の話(ネタばれ)



トウキョウソナタ  (ネタバレあり)

終始面白くて、
クスッと笑えるところも、
ゾクッとする怖いことろもいっぱい。
私的には、役所さんが、
ダメダメ叫ぶところは最高。

冒頭、吹き込む雨を浴びるところで、
主婦の心情につかまれる。
キョンキョン、表情も声も、
空虚な日々に疲れてるのに、
優しくて、色っぽい。
いっとき母親であることから離れる、
海のシーンは、艶かしいほど。

キョンキョンも井川も相当きれいなので、
もっと黒沢映画らしい、
幸薄そうでなんか怖い、
女の人は出ないのか…、
と思ったらいた!
失業仲間の家の奥さん。
顔もぼんやりしてて、
よくわからないけど、こええ、
と思ったらやはり前兆だった…。

香川のドロっとした感も面白かった。
失業仲間のキャラもおかしくて、
彼はそう簡単に消えるキャラじゃないので、
やはりあの奥さんが…。
児島の普通な存在感もよかった。

黒沢清って、
世界とのスタンスというか、
孤独への執着というかが、
年をとっても全く変わらないな、と思う。
軍隊に入る男の子の、若さ、とか。
その男の子とキョンキョンの、
切りかえしとセリフの間、
小津好きにはたまらない。

今どき権威にこだわる父なんているのかな、とか、
ハローワークはもっと明るいし親切で、
あんな悲壮感漂ってないと思うし、
掃除の人だって着替えるところくらいあるでしょ~、
駒場東大前って、もっと雰囲気いいし、
とかも思ったけど、
面白い映画だったのでそれはそれ。
面白い、っていうのが映画で一番肝心だから。

病んだ大人たちの毒にさらされる子供たち。
それでも消えない希望。
最後に救いがあるのは嬉しい。

プジョーのオープン、かわいかった。
(ダ:Nちゃん絶対そういうと思った)

ガーデンプレイス、
映画まで2時間弱もあったので、
パパスカフェのテラスでのんびり、
ラテ、パンナコッタ、ダーはビール。
サブカルチャーって何?という話。
都会の真ん中なわりに、
しんしんと秋を感じる場所。

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