ちょっとここにいてよ
まだいたの?
ベッドの上に横たわる、
魅惑のアーモンドボディ。
吸い込まれるように飛び込み、
腕をまわし、
お腹に顔をつけて深呼吸。
んっ、するるるるる
するるるる、
と、お腹をふるわせて、
応えてくれるビー。
でも、いつまでもくっついてると、
ビーは暑苦しくなり、
前足の爪を軽く立てて、
そっと私の首を刺す。
顔を離して眺めてると、
ビーは毛づくろいを始める。
ねえ、なんか忘れてない?
ホラ、なんかあったでしょ~
ナマリを買ってきたことを忘れて、
晩ご飯に猫缶をあげた。
ビーは猫缶を食べた後、
何か物足りない、というニュアンスで、
ニャー!と鳴く。
ご飯食べたじゃん、
カリカリも入ってるじゃん、
といっても、
キッチンの辺りをうろついて、
ニャー!
あ、そういえば!と
ナマリのことを思い出して、
少しほぐしてあげると、
ビーはむしゃむしゃと食べて、
満足して寝入った。
別にナマリを見せたわけでもないのに、
ビーは冷蔵庫にナマリがあることを、
知ってるみたいだった。
たぶん、スーパーでナマリを見つけて、
(今日はナマリにしよう!)と
私が思った瞬間に、
ビーは感じ取ってる気がする。
猫が大好きだったおばあちゃんは、
猫は人間のコトバが全部わかる、
っていってたけど、
ビーは興味あるコトに関しては、
コトバがなくても
私の考えを読み取ってる感じ。