6月になったけど、
カラッとしたいい天気で、
5月の爽やかさ。
今年もいっぱい咲いてくれる
ジャルダン・ド・フランス。
夜の庭に向かって、
皆々様、
今年もきれいに咲いてくれて
ありがとう!ありがとう!
と心から感謝していたら、
そよ風が吹いてきて、
ジャルダン・ド・フランスと
シャンパーニュ公爵の花の房が、
右に左に少しずつ揺らしてる様が、
De rien,
Je vous en prie!
(いえいえ!)
といってるみたいだった。
切り花にも活躍。
ピンクのバラ盛り合わせ。
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日付はもどり、
5月5度目の鎌倉、
31日の海。
手前の波打ち際から沖の方まで、
あらゆる場所で泡の粒がはじけるときの、
全体としてはザザーっと聞こえるけど、
ひとつひとつの音は、きっと少しずつ違う。
砂が流されると、
淡い色の模様が入った二枚貝が、
いっせいに現れる。
きれいな模様は、ひとつひとつ違う。
波が引くと、貝は身を縦にして、
急いで砂の中に消えていく。
貝から出た身の部分は透明で、
砂が透けている。
海にいると、
世界は無限に生成されていて、
宇宙だなぁ、という気分に、
わりと簡単になれる。
まず世界があって、
私のところから聞こえるザザー、の音。
私のところから見える、海の色。
海辺で読んでた
「小説、世界を奏でる音楽」も終盤。
予感、胎動のイメージが、
淡い色の小さな貝と重なり、
貝たちの営みと、C&私の暮らしが、
何の関わりもないようで、
実は遠くで、一つの曲を作ってる
何かがある気がした。
トンビ3羽が頭上で旋回してるのに、
Cはまったく気づかずに、
サーターアンダギーを
一口も食べることなく持ってかれてるのを、
声が届かないくらい離れたところから目撃。
トンビに狙われるのは毎度のことなのに、
いまだ隙だらけのC。
日が長いので、
1stキッチンの駐車場まで行く。
帰りの車で聞いてたラヴェルの
ピアノ協奏曲ト長調は、
かなり遠い地点からの音楽で、
まさに色とりどりの、
二枚貝たちが出てきた。
永劫回帰の話は、
放りこむな~、と思っているところ