なぎのあとさき

日記です。

最近読んでる本

2010年06月12日 | 読書メモ

■ 最近読んでる本
 
「小説、世界の奏でる音楽」
途中まで読んで、また最初から読んだ。
いいなぁ、と思うページに
小さく折り目を入れてたら、
折り目だらけになり、
気になるけど、飲み込めない文章は、
手帳に書き出したりしてみた。
著者の思考をたどるように
考えながら読むのが楽しい。

世界はいつも生まれ育つプロセスにあって、
それを感じる自分がいて、
自分というのも、
ほとんどの部分は外の世界にあって、
その全体が主体になって、
えーと、、
無意識が外の世界にあるというのは、
鎌倉で、あ~こういうことか、
と簡単にわかったのに、
その後でどういうことだったか
思い出せない。
 
カンバセーション・ピースの
ラスト近くになっての、
実家にいた猫と、
その猫のお墓のある庭と、
横で寝ている猫たちへの愛しさが
溢れかえって涙が止まらないという、
それまでに味わったことのない感動は、
まさに私の身体、時間に響いた、
ということだった。
時間=猫=愛。

気になることを取り上げては、
自分ではとても到達できない
思考のはるか遠くまで、
連れていってくれるので、
著者に惚れ惚れしてしまう本。

■ チェーホフ「谷間」

終わり近くに、
成瀬映画みたいな衝撃の展開があり、
息苦しくなったところに、
農民のおじいさんの
突き抜けたセリフで、
東横線で大泣き。

■ 「シンセミア」

続編が出たので読み返し中。
この爽やかな季節に、
なぜ変態&ジャンキーまみれの小説を、
という違和感は最初だけで、
どんどん普通に思えてくる。
パン屋の若夫婦が、
雨の中、山を登っていくところ、
その後水浸しになった町のくだりが
やっぱりいい。

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