11月に入った月曜日。
とろりと光るベタ凪の海。
このところ、水はずっと澄んでいてきれい。
水に足をつけると
はじめはひやっとするけど、
すぐに慣れる。
Cはぱっぱと服を脱いで海に入り、
それに続いてすーっと、海に入る。
楽しさと気持ちよさがとまらなくて、
アハハハと笑いながら泳ぐCと私。
ちょっと怪しい。
ゆらゆらと光が揺れる水面と空。
暖かい潮に乗って、
泳いでは浮かぶ。
11月になるとさすがに
ほかに泳ぐ人もいない。
水から上がると、
犬を連れたお兄ちゃんに声をかけられて、
ええ、あんまりきれいな海なので
と、つい入っちゃった体をかもし出すため、
水着の上に短パン、キャミを着てたけど、
後ろの方でCはあからさまにビキニで泳いでいた。
その後、七里に移動して
海を眺めてたら、
ほかにももう1組、
海に入ってる子供らがいた。
その後も毎週やる気まんまんで
水着を着て海に行ってたけど、
さすがに11月も3週目になって、
腰以上は水に入れない日が来た。
魚の群れが水面を
押し上げて泳ぐのを何度か見た。
群れの上に海鳥がくると、
円の形に広がった。
夕陽はつるべおとし。
海に入れなくなっても
海はすごくて、
晴れ予報なのに不穏な雲がずっと動いていた日、
東の空に巨大な虹が出ていた。
西の空が夕焼けに染まるころ、
傘をさして赤い空を眺めていたら、
突然、青白い光が
傘の柄に沿って見えて、
ひじから肩にビリッと
電撃を感じた。
その後腕も肩もなんともなかった。
雷だったのか、
空気中の静電気だったのか、
よくわからないし、
一瞬だけど死ぬかと思ったし、
なんだか消化できない。