本格派のボイボイ
春が来て生き物の気配がしてくると、庭でおとなしく寝てるわけにはいかない
うろうろして地面を見つめ、さっそくトカゲのシッポを捕まえていた
見つけて飛び付くときの素早さは、ハーネスつけてないときと変わらない
次の日には同じ場所で本体をくわえていた、、
ボイボイは獲物を見せびらかしはしない
食べれるものは食べるか、ひとりでさんざん弄ぶ
あたちはかりなんてちないわ
だってあたち
おじょうしゃまだもにょ
おれもしないぜ
くえねえし!
モンちゃんは寝てるか、脱走経路探してるか
で、一ヶ所脱走防止ネットを外してたとこをめざとく見つけ、久しぶりにフェンス越えした
外にまわると端の家の庭にモンちゃんはいた
昼間で人通りも多くなかなか出てこなかったけど、ちゅーる見せたらすぐ出て来た
その場でハーネスつけて連れて帰った
次の日は、脱走箇所にネットをつけておいたけど、モンちゃんはやめてー!という下僕を無視してジャンプしてネットに体当たり、フェンスを越えられずにずるっと落ちるときにつぼみの出てるチェリーセージの枝をへし折った
これには猫に怒ることなんて年に一度あるかないかの下僕も怒り心頭、尻を2回ほどたたき、その後は目も合わせなかった
そのまま外出し、夜に廊下の奥から私を見てるモンちゃんと目を合わせると、
ちょっと目じりが下がって寂しそうだったモンちゃんは、
許したのか?許したんだな!
とみるみる嬉しい顔になって私のもとに来て、撫でられて目を細めた
12日の金曜は代休だったので砧公園へ
蕾のときに来た同じ場所で、桜吹雪のなかN代くん「それは誠」
過ぎた時間を描き出す文体が終始エモくて面白かった
わかりづらさや穴がなくてストーリーがしっかりあるしキャラクターも立ちすぎてはいるけど言葉の重ねかたがほんとにすごいし、風景描写がとてもいい
家の事情はクラスの誰にも話したことがなく、そんなことを話さないって決めたら他のことを話す意味もなくなったような半不登校の男の子が語り手
でも、キーボードうつのが早すぎて重みがなくない?という人気者の可愛い女の子
◯こういう偶然が、かろうじて世の中をまともな姿に保ってる気がしてならないんだ、表面張力みたいにさ
いけてる女の先生と、宮澤けんじの話
◯だとしたら、その人が一緒に溺れてやろうって考えながら生きていることは、どういう意味があるのかって、そういうことが無性に気になるんです
自由行動の日、女子とわかれて男子だけで別行動する
警官に話しかけられてからカラスまでのくだり
◯この世のかりそめの善意にすがりついたって何にもならない
本当の善意ってのは、たまたまそこにいて飛び去るカラスだけがもってるものだ
そして子どもたちが葉っぱをかけあうシーンへ
春の嵐で半分くらい散った葉桜から、花吹雪が舞っていた
甘い匂いがするなーと思ったら、アセビだったみたい
難しい本は面白いけど読みやすくて面白い本を晴れの日の公園で読むのは楽しいのだった