日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

林業も第6次産業化できないか?

2009-04-22 20:00:00 | ビジネス
我が家に、通販の夏カタログが送られてくるようになった。
WEBサイトで買い物をするのだが、カタログのページをめくりながら、アレコレ考える時間は、とても楽しい(その意味で「カタログ」というツールは、重要だと思う)。

そのカタログ商品の中で、気になるモノがあった。
それは高知の池川木材工業と言う企業の「桧のジョイントマット」(注意:PDFファイル)と言う商品だった。
もちろん、ジョイントカーペットのような商品ではないのだが、これからのシーズン、ベランダなどに敷き詰めれば、素足に心地よさそうな気がする。
もしかしたら、太陽で熱くなるベランダが少しは涼しくなるかも知れない(と、期待してしまう)。

そしてこの商品を眺めながら、農業で進んでいる「第6産業化」が林業でもできないのか?と思ってしまった。
この池川木材工業さんなどは、実際伐採をしている山に製材所を持ち、そこでこのようなマットを作っているようだが、このような企業は日本全国でどのくらいあるのだろう?と、思ったのだ。

私のイメージの中では、「山から切り出し→町の木材問屋→町の製材所→町の加工場→工務店」という順番で、私たちのトコロへ来るような気がするのだ(小学校で勉強したような知識で申し訳ない)。
現実は違うのかも知れないのだが、住宅用木材だけではなく、間伐材などを使った「木材雑貨」的な商品こそ、「第6次産業化」すべきなのでは?と、思うのだ。
もちろん、日本全国にある伝統木工産業などは別だ。

「第6次産業」という限り、林業・森をキーワードにした「観光事業」というコトも含まれる。
単なる「森林浴」というのではなく、もっと積極的な「フットパス」的な地域全体を歩くと言うような提案だ。
昨今のウォーキングブームなどを考えれば、「森林浴+ウォーキング」が楽しめるような提案は、受け入れられやすいような気がするのだ。
それに「フットパス」と言うコトであれば、ある程度の道の整備は必要だが何も林道を舗装する必要はない。
むしろ、舗装されてない道を歩くことで見つけられる自然を楽しむことが大切だからだ。

土産物的木工製品ではなく、生活の中で使える雑貨を中心に置くことで「林業の第6次産業化」というコトもできるのではないだろうか?
そんなコトを考えながら、通販の夏カタログを眺めている。


政府も「集中と特化」的予算配分が必要なのでは?

2009-04-22 11:59:04 | ビジネス
先日から気になっている新聞の記事がある。
それが讀賣新聞のWEBサイトに掲載されていた、iPS細胞の研究競争激化、日本は米に「1勝10敗」と言う記事だ。

ご存知の通り、「iPS細胞」を発見したのは京都大学の先生だ。
この発見は、ノーベル賞に値すると言うほどの評価だと言われていた。
それほどの発見だったのにも関わらず、その後の研究・開発に関してはアメリカに遅れをとっていると言うのだ。
正しくは、昨年暮までは日本が優位だったのが、オバマ大統領の登場により、その状況が一変したと言うのだ。
言い換えれば、アメリカ政府をあげて「iPS細胞の研究・開発に取り組んでいる」というコトだ。

翻って日本はどうなのだろう?と、考えてしまうのだ。
景気対策として15兆円を超える、補正予算を組んで麻生さんは自信満々と言うトコロだが、この15兆円を超える予算については「バラマキ」という、指摘もイロイロなところでされている。
自動車産業や電機産業に対して、厚遇政策のようなトコロばかりが目立つような気がするのだが、もっと将来的で日本が世界の中で優位に立てる産業・事業分野に対して集中と特化的な予算配分という方法もあってのではないだろうか?

何も「iPS細胞」に限ったことではなく、触媒技術を使ったエネルギー研究(NHK「爆笑問題のニッポンの教養」より)など、全世界が注目している研究が、様々なトコロで(多くは大学)で行われている。
そんな将来性の高い研究・技術開発がされていながら、予算の問題で優位性が保てないとすれば、それは日本にとって大きな損失だと思うのだ。
このような「研究・技術開発は企業に任せて」と言うのではなく、「バラマかれる」予算の一部を、このようなトコロへ投資することで、新しい日本の産業が誕生する可能性が高いと思うのだ。
もちろん、そのような産業を支えるために作り出され無くてはいけないであろう、道具としての「機械・器具製造」などは、日本の町工場の得意分野でもあるはずだ。
とすれば、今は小さな研究室で行われているコトは、将来の大きく主となる産業になる可能性があるのではないだろうか?

そんな「将来への投資」という予算配分という、発想があっても良いのではないだろうか?
今の産業構造を維持するだけが、良いのではない。
むしろ、将来像と言うヴィジョンを掲げ、そのための投資予算によって新しい産業構造を創り上げるというコトもまた、日本を元気にさせる方法だと思うだ。



ある出版会社の破綻と女性の変化

2009-04-21 18:06:04 | ライフスタイル
昨日の新聞各社のWEBサイトにヒッソリと、「雄鶏社破産」と言う記事が掲載されていた(紹介記事は、毎日新聞)。

拙ブログに来てくださる男性諸氏には、「雄鶏社???」という感じだろう。
もしかしたら、今の30代以下の女性たちにとっても「???」という感じかもしれない。
むしろ、今の40代後半以上の女性たちにとっては、親しみがあるがそれ以外の人たちにとっては「???」かもしれない。
と言うのも、「雄鶏社」というのは編物やソーイング、その他手芸全般の実用書を出版していた会社だったからだ。
かくいう私も「雄鶏社」の編物やソーイングなどの本には、お世話になった。

私と同世代の女性は「(クリスマスプレゼントには)彼に手編みのセーターという世代」で、その図案などを参考にしていたのだ(私は、彼に手編みのセーター派ではなく、あくまでも自分のセーターを編む派)。
そのため、一番最初に手にするのが「雄鶏社の本」だったのだ。

今回の「雄鶏社の破綻」は、今の女性の生活スタイルの変化と言うだけではなく、意識変化によるもののような気がするのだ。
と言うのも「クリスマスプレゼントに手編みのセーター」という女性は、今どれほどいるのだろう?
そしてそんな「手編みのセーターを欲しい」と思う、男性もどれほどいるのだろう?と、思ってしまうのだ。

実は、最近女性の間で人気になっているコトがある。
それは、以前エントリさせてもらった「手芸カフェ」だ。
「手芸カフェ」が人気になりつつあるのに、手芸本全般を出版している出版社が破綻すると言うのは、なんとも皮肉な感じがするのだが、むしろそこに「今の女性の意識変化」というモノを感じるのである。

例えば、私の世代以上(=現在40代後半以上)の女性たちにとって、「彼に手編みのセーター」が目的だったため、「人に知られないように編物をする」コトが重要だった。
変にセーターなどを編んでいたりすれば、周囲から囃し立てられ、恥ずかしい思いをしたものだった。
他にも誰かにプレゼントを目的としなくても、手芸そのものは自分ひとりで楽しむモノだったのだ。
そのためには、入門書や図案書などが必須となる。
今は「誰かのため」ではなく「自分のための手芸」となり、わからないコトは本を見るのではなく「人に聞く」コトのほうが、効率がよく何よりも楽しい。
「コミュニケーションツール」としての「手芸」が、人気になっているのだ。
図案書といっても、いくつかの作品を作れるようになれば、あとは自由にアレンジができるし、その自由さが「手芸」の楽しさでもあるのだ。

もちろん「下手な自分の手芸作品よりも、見栄えの良い既製品(それも、有名ブランド品)」という意識変化が大きいコトは言うまでもない。
そんな女性の意識変化に対応できなかったのが、今回の破綻だったのではないだろうか?
我が家の本棚にある「雄鶏社」の手芸本を見ながら、そんなことを考えてしまった。

古くて新しい名簿ビジネス

2009-04-20 15:17:14 | アラカルト
中日新聞のWEBサイトを見ていたら、DM名簿、大量横流しか 郵便割引制度悪用と言う記事が掲載されていた。

ご存知の通り、この事件の発端は「障害者割引郵便を悪用」していたコトだった。
こちらの事件もその全容が少しづつ明らかになりつつあるが、博報堂の関連会社(だと思われる)企業の名前が出てきたりして、広告業界そのものの倫理性も疑われそうな雰囲気となってきている。
そして、この事件に大きく関わっていた議員さんの名前が上がっていることなどを考えると、福祉に名を借りた違法ビジネスが他にもあり、そこには「利」を求め合う関係があったのでは?と、勝手に邪推をしてしまうのだ。

それにしても、障害者向け郵便割引を悪用していただけではなく、顧客から預かった名簿を横流しとは・・・。
本当に「お金になることは、何でもやる!!」という、その考えに(皮肉を込めて)感服する。

しかし考えてみれば、この「名簿流用事件」というのは、本当に後を絶たない。
今月には、三菱UFJ証券の顧客システムを管理している部長クラスの人物が、社内の名簿データを持ち出し、70社以上に売りさばいていた、という事件が発覚している。
もちろん、購入した企業の多くはその名簿を十分に活用し、様々な勧誘をしていたようだ。

「個人情報の管理」が厳しくなり、表向き「名簿ビジネス」の市場を激減していると思われるのだが、やはり「名簿ビジネス」そのものは健在なのだろう。
と言うのも、販売促進などのDMを打つ場合、やはり効率を考えるからだ。
「(DM)内容に合った人たちに、DMを発送する」と言うのは、基本中の基本だし、自分のところで管理している、顧客リストでは「新規顧客の獲得」など出来ないからだ。 
もし、このような名簿が無い場合数年前の電話帳(現在の電話帳は、個人宅の掲載はされていない)で一件一件電話をかけるか、ポスティングと呼ばれるチラシ配りをするくらいしか、方法が無いのだ。
まして、今は「怪しげな電話がかかってくるから」という理由で、普段から留守電にし、相手を確認してから電話に出ると言う人も少なくない。
ポスティングにしても、郵便受けなどに「勧誘等のチラシ投げ込み禁止」という、ステッカーガ張ってあるマンションや個人宅が増えてきた。
それだけ、「新規顧客を獲得する」コトが難しくなってきている。
だからこそ、水面下で「名簿ビジネス」が行われ、むしろ「必要とされる個人情報がある名簿」に高値がつくのだろう。

何となく古くて泥臭さを感じさせる名簿ビジネスだが、本当のところは今一番新しいビジネスなのかも知れない。
良い悪いは別にして・・・。



ユニクロのもう一つの戦略-UT-

2009-04-19 20:27:54 | ビジネス
テレビCMだけではなく、ユニクロの店舗でも「UT」を目にすることようになった。
ユニクロにとっては、「冬のフリース&ヒートテック、夏のUT」と言う感じだろう。
と言っても、売り場(我が家の近くの店舗)に限って言えば、昨年から展開している「少年サンデー&少年マガジン・コラボTシャツ」が値引き販売されていたのだが・・・。

今年のラインナップを見てみると、個人的に注目したいのは「葛飾北斎」と「ミュージアムコラボ」だろうか?
「葛飾北斎」の販売は6月~なので、実際の商品を見たわけではないのだが、チラシを見る限りでは下手な海外向けお土産よりも、優れたデザインのような気がする。
来年は伊藤若冲だろうか?それとも仙義梵だろうか?と、思わせる(伊藤若冲、仙義梵と言うのは、個人的好みなだけなのでユニクロさんとは、関係が無い)。
そして「ミュージアムコラボ」は、「沖縄美ら生み水族館」と言う全国的に有名な水族館だけではなく、「日本科学未来館」や「福井県立恐竜博物館」と言う、余り知られていない所とのコラボというのが面白い。
それだけではなく、このTシャツは子供向け商品だと言うことも興味を引く。
と言うのも、日本の子供たちの科学離れを懸念する動きがあり、その事と連動した企画のように思えるからだ。
来シーズンは、地方のチョッと変わったミュージアムとのコラボが実現すると、今まで興味が無かったモノ・コトに関心を持ち、実際にそのミュージアムに出かけてみたい!と言う、新しい行動を起こす可能性もあるからだ。

ただ、このUTで目を引くのはアパレルの中心と言われる女性モノよりも男性モノに力点が置かれている事だろう。
確かにTシャツと言うファッションアイティムは、余り性別は関係が無い。
実際、私などもメンズサイズのSを着ていることが多い。
その意味で、無理に婦人モノを限定的に増やすより、男性モノを増やすほうが在庫管理上もし易いだろう。
そんなトコロでも、ユニクロの戦略という気がするのだ。

それにしても、週末のユニクロは「折込チラシ」片手に買い物をする人の姿が多い。
と言うのも「週末限定商品」が毎週あり、それを目当てに買い物をする人が多いからだ。
その「週末限定」を買い物カゴ一杯に入れて、買い物をする家族の姿が目に付くのだ。
1品の単価は決して高くは無いが、家族分となると案外な金額の買い物になる。
そんなトコロも、ユニクロの戦略の一つだろう。

もう一つ・・・買い物をしている女性が、下着の入った袋から商品を出していた。
このような行動をするのは、オバサンのように思われがちだが、まだまだ30代のママさんたちだった。
しかし・・・袋に入った商品を出すのは×では無いか?
そのために、サンプルを展示してあるのだ。
買い物客にもマナーが必要なのでは?と、思った瞬間でもあった。

「世襲」の背景にあるモノ

2009-04-18 19:51:13 | 徒然
今週話題になったコトの一つに、「世襲議員の出馬禁止(と言うのだろうか?)」があった。
この「世襲議員」に対しては、様々な意見がある。
その多くは、もちろん反対と言う意見だ。
だが、実際は多くなることはあれど、減る事はまず無い。
それは何故なのだろう?

一つは、親である議員の希望と言うコトもあるだろう。
本人の意思もあると思う。
だが、見過ごしてはならないのは、地元支援団体も世襲議員を望んでいると言うこともあるのではないだろうか?
分りやすい例でいうなら、議員在職中に親である議員が亡くなり、その「地盤・看板・カバン」を引き継ぐ形で、家族や親類縁者となる人が立候補する事だ。
そして、他の候補者を大量得票で破ることが多い。
昨今の無党派層の台頭などと言われても、このようなカタチで議員になる人は多い。
その場合、その人に議員の資質などと言うことは問われる事は無い。
まして、公約や政治理念などあるはずも無い。
なぜなら、そんな公約や政治理念よりも、議員の家族・親類縁者であるということのほうが、重要なのだ。
その理由は、やはりそこに集まっている人たちに対して、何らかの「利」があるからだろう。
実際の「利」が無くても、期待があるのではないだろうか?

もう一つは、「親の仕事を子供が継ぐ」と言うコトが、ある種の理想として考えられてきたからではないだろうか?
実際、歌舞伎や能・狂言などの伝統芸能の世界では「世襲」は当たり前だし、むしろ親の名前を継ぐために、日々努力をしその演技に磨きをかける。
現在危機に瀕している農業だけではなく、職人の世界なども、後継者と言う「世襲」相手がいないことが、問題になっている。

そうやって考えれば、今のようなサラリーマンがほとんどの社会以前は、「親の仕事を子供が継ぐ」と言う「世襲」が、当たり前だったのだ。
それが今でも残っているのは、「利(と権威や伝統)」がある職業だけになってしまった、と言うことなのではないだろうか?

サラリーマンが社会の主流となった今、「世襲」と言うコトそのものを文化として残しておくべきモノと、なくしていくモノに分ける必要があるだろう。
文化として残しておくにしても、広く門戸を開け多くの人にチャレンジする機会を与える事が、それらの伝統文化(芸能)をより魅力的なモノへと変化をさせるだろう。
何より「利(と権利・権威)」ばかりが目に付くような「世襲」は、今の時代にはそぐわない。
そのことに気が付いているからこそ「世襲議員」は、無くならないのではないだろうか?
なぜなら、一度「利(と権利・権威)」を手放したら、再び得ることが難しいからだ。


そのコピーってアリ?

2009-04-17 21:22:16 | 仕事のコツ
今、名古屋は市長選挙の真っ最中。
至る所に「選挙看板」が掲げられている。
その看板を目にするたびに思う事がある。
それは「キャッチフレーズ」だ。

与党系無所属の候補者は、「カットよりも躍進」とある。
これは他の候補者が「市財政のムダをカットして、豊かな市民生活」風な、コピーを全面に出していることに対抗してだろう。

それはわかるのだが、果たして「カットよりも躍進」と言うコピーは、アリなのか?と、看板を目にするたびに思ってしまうのだ。
その理由は、おわかりだろう。
「カット(削減)」と「躍進」には、何の関連性もないからだ。

選挙ポスターなどのキャッチコピーを見ると、時々「そのコピーはアリですか?」と言うモノを目にする。
別に言葉を専門に扱う仕事をしているわけではないのだが、やはり広告などの仕事をする際には「コトバ」そのものだけではなく「(生活者に)伝わる」というコトを重視している。
「コトバ」そのものに、違和感があっては人をひきつけるコトが出来ないからだ。

もう一つ重要なことは「何を伝えたいのか?」ではなく、「何を伝えなくてはいけないのか?」という点だ。
広告などの場合、「伝えたいこと」ばかりが優先され、「伝えなくてはいけないこと」がぼやけてしまう事がよくある。
結果、自己満足度の高い広告は作れても、受け手となる生活者にとっては「何が言いたいのか分らない」という広告になってしまうのだ。

最近、我が家に送られてくるDMなどをみて見ると、この「自己満足度の高いDM」が実に多くなってきているような気がする。
もちろん、レイアウトなども影響しているのだが、こうなるとデザイナーとコピーライターの自己満足発表会となってしまい、受け手である私にとっては不愉快極まりないDMとなってしまう。
ただ、このようなDMが増えてきている背景を考えると、キチンと指導をし、アドバイスをしてくれる先輩や上司がいなくなっているのでは?と、思ってしまう。

話は選挙ポスターから離れてしまったが、1枚の限られたスペースに自分の主張・公約を掲げると言うのは、なかなか難しい。
何よりも「あれも・これもやります」という総花的な主張や公約など、今の生活者にとっては「出来ないことを言われてもね~」と、冷ややかな目でみられるのがオチだ。
であれば、自分の政治信条や理想を明確にした上で、できることを整理し、その順位の高い内容を分りやすいコトバで書き出し、書き出したコトバを削ると言う方法で伝えるしか方法はないのだ。
むしろ、キャッチコピーの基本はそんなトコロにあるのではないだろうか?
少なくとも、一流と言われるコピーライターさんならともかく、普通の人はそんなトコロからトレーニングをはじめるのが、ベストだと思う。



知っているコトよりも使い方-漢字検定問題に思う-

2009-04-16 18:34:28 | 徒然
しばらく前から話題と言うか、事件になっている「漢字検定理事の私物化問題」。
昨日、理事長と副理事長の親子が記者会見をし、退任を表明したようだ。

それにしても驚くのは、この検定協会と言う財団法人の収益が莫大なコトだ。
もしかしたら「検定ビジネス」と言うモノがあるとすれば、同じような仕組みで収益が上がるのかも知れない?と、最近の「検定ブーム」に思ってしまった。
確かに、検定料という収入のほかに問題集などが協会の収入となるのだから、「検定丸儲け」と言うコトになるのだろう。

ただこの「漢字検定」の場合、その膨大な収益を上げることが出来たのは、「学校単位」での申し込みが、中心だった事が大きいようだ。
私が学生だった頃などは、このような検定試験と言うのは「英検」などの英語関係の検定くらいだった。
中学生の頃、「英検」の申し込み受け付けを学校で代行していたような記憶があるのだが、あくまでも自由参加だった。
そのためか?クラス全員と言うほどではなかったと思う。

実は、私はこの「検定試験」と言うモノをほとんど受けたことがない。
過去受けた「検定試験」と言うのは、学生時代単位取得対象となった簿記くらい(恥)。
まして「漢字検定」などは、受験する気も起きなかった。
もちろん、私が「検定嫌い」と言うコトもあるだろう(あの会場の雰囲気が苦手なのだ)。
だが、難しい漢字を多く知っているコトよりも、その漢字を上手に使って文章を作るコトのほうが大切だと思うからだ。
そのためには、様々な分野の本をたくさん読むことだと思う。

小学生~高校生の頃まで、ほぼ毎日「漢字の書き取り」をしてきた。
それは、学校の宿題だった(当時は、そんな宿題が毎日あった)のだが、その「漢字の書き取り」と言うのは、国語の教科書に出ている漢字を書き出すと言う方法だった。
もちろん、新しく見た漢字に限られるのだが、文章全体を読みながら新しい漢字を見つけると言うのは、一種のゲームのようで楽しかった(もちろん、書き出した漢字をひたすら書くというのは、つまらないし結構辛い)。
そんな中で、文章を読む力と書く力を身に付けてきたように思うのだ。

「○○検定×級合格」と言うのは、一種の「箔」になるのかも知れない。
だが、それがコミュニケーション力や表現力になるとは限らない。
今の社会を見ていると、難しい漢字をたくさん知っていてもコミュニケーション力や表現力が不足しているように思えるのだが・・・。

何故に、キムタク?

2009-04-15 13:21:41 | CMウォッチ
昨夜テレビをボンヤリ見ていたら、「サマンサ・タバサ」のテレビCMが流れてきた。
そのテレビCMに、キムタクが出演していたのだ。
その時思い浮かんだ言葉が「何故に、キムタク?」だった。

拙ブログに来てくださる男性諸氏の中でも、40代以上の方にとって「サマンサタバサって????」と言う方もいらっしゃるかも知れない。
10代~20代の女性にとても人気のある、バッグなどのファッション小物のブランドだ。
これまでは、モデルの道端ジェシカさんが、イメージキャラクターとして、お店を飾っていた。
それだけではなく、雑誌などの商品提供などでファン層を広げてきたこともアリ、これまで余りテレビCMなどは積極的ではなかったような印象が強い。

それが、テレビCMを始めたということで驚いたコトもある。
もう一つは、キムタクのファン層とこれまでのサマンサタバサの顧客層が、合致しにくいように思えるからだ。
新しい客層の掘り起こしと言うことで、キムタクを起用したのかも知れないのだが、とすれば、獲得したい層と言うのは、どんな客層なのだろうか?と、考えてしまったのだ。
私が偶然見たテレビCMが、10代~20代を意識したドラマで流れていたことを考えれば、当然この層を対象としているのだろう。
ただ、このドラマは先のシーズンでOLや主婦層にも人気が高かったと言われたドラマだったことを考えれば、むしろOLや主婦層を狙っているのかも知れない。
言い換えれば、現在のキムタクのファン層を客層として取り込むと言う考えだ。

ただ気になるコトもある。
しばらく前から、キムタク離れと言うのか?イロイロなリサーチ会社などが発表する「好きなタレントランキング」で上位(少なくとも1位)ではなくなりつつあると言うことだ。
確かに、キムタクが好きな20代、30代の女性は多いと思うのだが、果たしてこのようなドラマを見ているのか、やや疑問なトコロがあるからだ。
と言うのもここ1、2シーズンは、いわゆる「最近のイケメンたち(水嶋ヒロや小池徹平、城田優など)」が出演していたからだ。
その意味で「何故?キムタクなのか」と思ってしまうのだ。

iPod風?ウォークマン

2009-04-14 21:02:25 | ビジネス
朝日新聞のWEBサイトを見ていたら、ソニーの新しいウォークマンの記事が掲載されていた。

有機ELを使った、タッチパネルタイプのモノなのだが・・・一見するとiPod。
確かソニーは、一昨年超がつくほどの有機EL薄型テレビを発表した。
私も量販店の店頭で見たのだが、確かに薄い!と思った。
ただ余りの画面の小ささに、「これからの商品」と言う印象で終わってしまった。
家電ショーのようなところでは、26インチ程度のモノが発表されているようだが、実際の販売となると、まだまだ価格的には現在の液晶やプラズマテレビのほうが優位だろう。

実際、現在の薄型テレビの主流となっている液晶テレビも、シャープが「壁掛けテレビ」と言う発想で十数年前開発していた頃は、「小さい・高い」がネックだった。
それが、技術開発などによりかつて1インチ1万円と言われた液晶も、大分安くなってき
その事を考えれば、有機ELテレビも数年後は19インチ程度でも、手が出せる程度の価格になるのでは?と考えたのだ。
もしかしたら、もっと早く現実化できるかも知れない。

そんな期待があったのだが、今回新しいMP3タイプのウォークマンにその有機ELをタッチパネルとして使用すると言うコトになったようだ。
しかしそのデザインは・・・まるでiPodかiPhoneの様。
デザインでその性能や機能が判断されるわけではないが、それにしても・・・。
このような商品は、性能や機能がデザインに反映されるだけではなく、そのデザインそのものが商品のイメージ付けをすることがある。
とすれば、今盛んに言われている「ソニーらしさ」を表現するのに、一番良い商品がコノ新しい「ウォークマン」なのではないだろうか?
それなのに、iPodやiPhoneそっくりでは・・・。

残念な気がするのと同時に、iPodやiPhoneがこのような「携帯情報ツール」の原型になってしまった、と言うコトを改めて感じた。