パキスタン大地震に関連して、わが国も航空自衛隊を人道支援のために派遣した。
小牧基地航空祭の前日に生起した地震に対しての派遣であり、航空自衛隊の即応性を垣間見た次第である。
今回の派遣において特筆すべきは、陸上自衛隊第五旅団(帯広)の中隊規模の人員に加え、陸上自衛隊北部方面ヘリコプター隊のUH-1Hが派遣された事である。
UH-1Hは、陸上自衛隊で初めて導入されたタービンヘリUH-1Bの改良型であり、現在は最新型のUH-1Jが富士重工により生産、納入されている。なお、今回はUH-1HをC-130H輸送機に搭載して海外派遣となった。
昨年のインド洋大津波では、派遣された陸上自衛隊のUH-60JA三機は、海上自衛隊の『おおすみ』型輸送艦に搭載されていた。
しかしながら、パキスタンのような内陸部への派遣任務には支障を来たす事はいうまでも無く、また艦船では速力に限界があることは否めない。従って、今回は輸送機による空輸となったわけである。
ここで、考えなければならないのは、『おおすみ』型もそうであったが、C-130Hにより空輸の際にはヘリコプターのローター部分を取り外す必要があり、到着後飛行開始までに7時間程度を要するという事である。空輸のばあいは、米軍のCH-53ヘリ空輸にもローターを取り外している。結果、C-130Hに関しては致し方ないが、艦船に関してはエレベータの改修などによりヘリコプター搭載能力の拡充充実が望まれる(もしくは折畳式ローターのヘリを導入する等)。
閑話休題、今回の派遣に際して、大野防衛庁長官より発言があったのが、大型輸送機の導入である。
具体的な機種名は出されていなかったが、これは現在川崎重工において開発を進めているC-X以外のものを示すと見られている。
中古機として導入が想定されているB-767輸送機の貨物型やC-17輸送機などが考えられるが、ここで感が無ければならないのは、C-1後継機としてではなく、新規に導入が必要という事だ。
C-17の搭載量はC-1とは比較にならないほど大きくオーバースペックであり、入間・美保の飛行隊に分配するには少なくとも24機が必要となる為、コスト的には見合わない可能性がある。なお、中古機の導入に関してはC-130Hの15号機の事例もある。
ここで、可能性として考えるべきは、イギリス空軍のようにC-17輸送機を借用する案である。イギリス空軍は5機のC-17輸送機をレンタルという方式で運用しており、航空自衛隊も緊縮財政下であり、あえて導入ではなく借用も道を模索するのはどうであろうか。
無論、返還の際に、一種の武器輸出と見做される恐れがあるが、これは解釈で対応可能である。
HARUNA

今回の派遣において特筆すべきは、陸上自衛隊第五旅団(帯広)の中隊規模の人員に加え、陸上自衛隊北部方面ヘリコプター隊のUH-1Hが派遣された事である。

昨年のインド洋大津波では、派遣された陸上自衛隊のUH-60JA三機は、海上自衛隊の『おおすみ』型輸送艦に搭載されていた。

ここで、考えなければならないのは、『おおすみ』型もそうであったが、C-130Hにより空輸の際にはヘリコプターのローター部分を取り外す必要があり、到着後飛行開始までに7時間程度を要するという事である。空輸のばあいは、米軍のCH-53ヘリ空輸にもローターを取り外している。結果、C-130Hに関しては致し方ないが、艦船に関してはエレベータの改修などによりヘリコプター搭載能力の拡充充実が望まれる(もしくは折畳式ローターのヘリを導入する等)。

具体的な機種名は出されていなかったが、これは現在川崎重工において開発を進めているC-X以外のものを示すと見られている。
中古機として導入が想定されているB-767輸送機の貨物型やC-17輸送機などが考えられるが、ここで感が無ければならないのは、C-1後継機としてではなく、新規に導入が必要という事だ。

C-17の搭載量はC-1とは比較にならないほど大きくオーバースペックであり、入間・美保の飛行隊に分配するには少なくとも24機が必要となる為、コスト的には見合わない可能性がある。なお、中古機の導入に関してはC-130Hの15号機の事例もある。

無論、返還の際に、一種の武器輸出と見做される恐れがあるが、これは解釈で対応可能である。
HARUNA