◆国内落下へ備え迎撃準備へ
1日夜、野田総理より不測の事態へ対応する準備を行うよう指示を受けた森本防衛大臣は、自衛隊へミサイル破壊準備命令を発令しました。
これに伴い防衛省自衛隊では落下危険区域に含まれる沖縄県先島諸島を中心に部隊展開に先立つ調査などを行うこととなり、四月のミサイル実験と同様の手段をとるのであれば首都圏においても迎撃部隊の展開準備が開始されるほか、弾道ミサイル迎撃能力を有するイージス艦の出港準備が開始されます。
弾道ミサイルへの破壊措置は、我が国領域へ落達する弾道を描く飛翔体に対してのみ実施され、イージス艦からの高高度における迎撃とともに、撃ち漏らした場合には地上からペトリオットミサイルPAC-3により落下前の迎撃を行い、地上に落下し爆発することで生じる被害を局限化する態勢で行われるでしょう。
一方で、ミサイル落下想定地域は、沖縄本島のみ米陸軍のペトリオットミサイル一個大隊がPAC-3を展開させ、航空自衛隊も対航空機用のPAC-2を運用する高射隊を展開させていますが、先島諸島に関しては宮古島にレーダーサイトが置かれているのみで、迎撃手段はありません。そこで、洋上への部隊展開と共に地上へミサイル部隊を展開させる準備を行う命令が今回出されました。
北大路機関:はるな
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