北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和六年度四月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2024.04.20-2024.04.21)

2024-04-19 20:22:49 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 中東で始まってしまいましたが分析は詳細情報を待つとして本日は金曜日ですから毎週の通り今週末の行事紹介としましょう。

 イスラエルのイラン報復作戦が開始され緊張度の増すさなかですが今週末の自衛隊関連行事及び在日米軍関連行事の紹介です。自衛隊関連行事については中東情勢の影響は薄いと思われるのですが在日米軍関連においては念のための警備強化の可能性がありますので、保安検査が強化される可能性があります、この点身分証明準備などご留意ください。

 第6師団創設62周年記念神町駐屯地祭が4月21日の日曜日に予定されています。第6師団は第22即応機動連隊を隷下にもつ即応機動師団改編を受けており、山形県東根市の神町駐屯地に司令部を置いています。即応機動連隊には2個中隊を基幹とする機動戦闘車隊が配備されており16式機動戦闘車などを多数装備、高度に機械化された部隊です。

 駒門駐屯地創設64周年記念行事、明日土曜日4月20日に行われます。本州最後の戦車部隊が富士学校となっていますが、その戦車教導隊を拡大改編した機甲教導連隊が駐屯しています。戦車部隊の駐屯地ですが東富士演習場が隣接しているために駐屯地そのものは狭いのですが、かなりの数の戦車は迫力です。このほか、第1高射特科大隊もいます。

 水陸機動団創設6周年記念相浦駐屯地祭、4月21日の日曜日に執り行われます。自衛隊唯一の水陸両用部隊であり、先日第3水陸機動連隊が編成されついに3個連隊へ編成完結した部隊です。第4戦車大隊の要員を中核に上陸戦闘大隊が編成されAAV-7水陸両用車などを多数装備しています。佐世保市からも松浦鉄道で直ぐ、佐世保基地にもちかい。

 下志津駐屯地創設69周年記念つつじ祭、4月20日に挙行されます。戦車は居ませんが87式自走高射機関砲が配備、されていますし限定的な弾道弾迎撃能力を持つ03式中距離地対空誘導弾なども。ここまで凄い装備が並ぶのは此処には高射特科職種の教育と研究を担う陸上自衛隊高射学校が置かれ、高射教導隊が数も規模も大きな装備を有するゆえ。

 北富士駐屯地創設64周年記念行事、明日4月20日に予定されています。東部方面特科連隊という、第1特科隊と第12特科隊を編合した新しい特科連隊が2023年3月に新編されました、連隊は2個大隊編成ですが北富士には第1大隊のみが駐屯、第2大隊は宇都宮駐屯地に駐屯しています。礼砲を運用する105mm榴弾砲があるのも、ここ。

 弘前駐屯地創設56周年記念行事、4月21日の日曜日に予定されています。第39普通科連隊が駐屯、第9師団は青函地区南部を防衛するために冷戦時代には戦車大隊と特科連隊が強力な編成でしたが冷戦後は2009年の師団改編まで高機動車も充足せず伝統的な普通科連隊として銃剣突撃が名物となっていました。戦車大隊廃止後の普通科連隊行事だ。

 新発田駐屯地、第30普通科連隊の駐屯地ですが今週末は色々見どころが多い、先ず4月20日に新発田駐屯地創設71周年記念市中パレード、そして日曜日の4月21日に新発田駐屯地創設71周年記念行事が行われます。第30普通科連隊は先週旅団祭を行いました第12旅団隷下部隊、旅団は冷戦時代には師団、新潟へのソ連軍侵攻を警戒していました。

 松本駐屯地創設74周年記念行事、こちらも明日4月20日に予定されています。第13普通科連隊が駐屯していまして、山岳レンジャー教育も行われていて、第13普通科連隊は日本アルプスを防衛警備隊区として受け持つ山岳連隊としても有名です。第12旅団の隷下部隊となっていまして、旅団普通科連隊ではありますが工夫の展示が行われます。

 信太山駐屯地創設67周年記念行事、4月21日の日曜日に予定されている。第37普通科連隊が駐屯していまして、第3師団隷下部隊であるとともに大阪府唯一の普通科連隊となっています。例年来場者が増えるので観覧席を増設したとのことですが、訓練展示などにどう影響するかということと、あと日曜日のお天気だけが心配なのですよね。

 厚木基地日米親善春祭り、明日4月20日に執り行われます。海上自衛隊の航空集団司令部が置かれる海上航空の一大拠点であるとともに、岩国基地へ転出する前はアメリカ海軍第5空母航空団 の永らくの拠点でした。第5空母航空団は哨戒ヘリコプターや攻撃ヘリコプター部隊が厚木に残り地上展示などを行う。旅券や本籍地記載免許証のご用意を。

 航空祭や展示訓練ではありませんがこのほかに幾つか行事がありまして、4月21日には航空自衛隊浜松広報館T-4給油特別展示が行われます、広報館から展示区画にて行われる。このほか艦艇一般公開として、4月20日と21日に串木野新港水中処分母船5号一般公開、4月20日と21日に加治木港掃海艦ひらど一般公開が予定されています。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・4月21日:弘前駐屯地創設56周年記念行事
・4月21日:第6師団創設62周年記念神町駐屯地祭
・4月20日:下志津駐屯地創設69周年記念つつじ祭
・4月20日:新発田駐屯地創設71周年記念市中パレード
・4月21日:新発田駐屯地創設71周年記念行事
・4月20日:厚木基地日米親善春祭り
・4月20日:北富士駐屯地創設64周年記念行事
・4月20日:駒門駐屯地創設64周年記念行事
・4月21日:航空自衛隊浜松広報館T-4給油特別展示
・4月20日:松本駐屯地創設74周年記念行事
・4月21日:信太山駐屯地創設67周年記念行事
・4月21日:水陸機動団創設6周年記念相浦駐屯地祭
・4月20日・21日:串木野新港水中処分母船5号一般公開
・4月20日・21日:加治木港掃海艦ひらど一般公開

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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臨時情報-ミサイル防衛,イランの4月14日イスラエル攻撃は中距離弾道弾110発など多数

2024-04-19 07:01:26 | 先端軍事テクノロジー
■史上最大のミサイル防衛
 4月14日のミサイル攻撃は史上最大のミサイル防衛戦でありイスラエル軍の防空と共にアメリカ軍による史上初の大気圏外ミサイル迎撃成功など注目すべき点がありました。

 イランによるイスラエル攻撃は、弾道ミサイル110発、185機の自爆用無人機、巡航ミサイル36発という、かなり大規模な攻撃である事が判明しています。イスラエルはアメリカ軍などと共に迎撃に当り、イスラエルはアイアンドームやダビデスリング等を用い、巡航ミサイルは103発を撃墜、自爆用無人機と巡航ミサイルは全て迎撃に成功したとのこと。

 史上最大のミサイル防衛戦となった今回、アメリカ海軍はミサイル駆逐艦カーニーがイスラエル南部へ向かう弾道ミサイルを迎撃、6発に対してスタンダードSM-3ミサイルを発射し全て迎撃成功しました、スタンダードSM-3の実戦使用は今回が初めてであり、また大気圏外を飛翔する弾道ミサイルを実戦において迎撃成功した事も今回が初めてとなりました。

 自衛隊のミサイル防衛についても大きな前進といえるのかもしれません、それは今回使用されたミサイルは中距離弾道弾、迎撃が困難である弾道弾であった点です。テヘランからテルアビブの距離は1900km、弾道弾は射程500km以上のものを准中距離弾道弾となり、4500km以上のものが長距離弾道弾となります、弾道ミサイルは弾道を描き飛翔します。

 迎撃の難しさというのは、弾道をえがくゆえ上昇高度が高くなれば高くなるほど落下速度が増大する為に迎撃が難しくなるのですが、ミサイル防衛の技術開発により、開発当時には弾丸を弾丸で撃ち落とすような困難さ、と表現されたものなのですが、100発の中距離弾道弾同時攻撃に対して、飽和状態とならないことを実証できたのは大きな前進でしょう。

 日本の武器輸出について見直しの一歩となるのかもしれません、今回迎撃に用いられたのはスタンダードSM-3ミサイル、1998年のテポドンショックを受け日米共同開発が行われたもので、開発当時の武器輸出三原則による厳格な規制の中例外的に対外供与が許可されているものでした。それが今回のミサイル迎撃に用いられたわけです。

 一部政党では、日本の武器輸出と紛争地で日本の兵器が使われる事へ反発する声をポスターとして載せていますが、今回使用された100発以上の弾道ミサイルが市街地に命中した場合には甚大な被害となり、これは巨大な報復の連鎖を必至とさせるものです。人命を救い限定攻撃が全面戦争に拡大する事を阻止した、これを反発するのは理解が出来ません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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