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ウクライナ情勢-ロシア航空宇宙軍航空攻撃阻むウクライナ防空砲兵前線進出と占領地橋梁叩くストームシャドウ

2023-08-10 07:00:41 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 この状況で一定規模の航空戦力と空中機動部隊がウクライナにあればと思うのです。

 ロシア航空宇宙軍の大規模な攻撃が効果を挙げられていない、8月7日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告がその概要を発表しました。7月から8月初旬にかけて、ロシア空軍は毎日100回以上の航空攻撃を実施していますが、6月のウクライナ軍反撃開始の際程には航空攻撃が威力を発揮できていません、これにはウクライナ側の変化が。

 ウクライナ軍は前線の防空砲兵部隊を増強しており、これによりロシア軍戦闘機や戦闘爆撃機はロシア軍占領地上空よりもウクライナ側へ接近できない状況となっていて、ロシア空軍は滑空爆弾を重点的に投入しているもよう。この滑空爆弾は通常の自由落下型爆弾に翼を装着したもので、地対空ミサイルを避け目標の数km手前から投射する。

 滑空爆弾について、問題はJSOWのような精密誘導爆弾ではなく通常の爆弾に翼を装着しただけのものであるため、命中精度を確保できない状況とのこと。また同様の理由からロシア軍戦闘ヘリコプターもウクライナ軍防空砲兵部隊の第一線進出により、6月の反撃緒戦の頃のような威力を発揮できていない状況があるとイギリス国防省の分析です。
■チョンハル橋
 ストームシャドウミサイルの運用を見ますと航空自衛隊が導入するJSMミサイルには期待してしまうのだ。

 クリミア半島とロシア占領地を結ぶ橋梁の状況について、ISWアメリカ戦争研究所が8月6日に分析情報を発表しました。橋梁はチョンハル橋とヘニチェスク海峡橋があり、チョンハル橋は自動車道と鉄道橋がウクライナ軍攻撃を受け現在修理中、ヘニチェスク海峡橋も補修中で通行不能、この為危険であるか輸送効率の低い迂回路が使われている。

 ストームシャドウミサイル、従来のHIMARSから発射されるGMLRSよりも射程の大きな巡航ミサイルが橋梁の破壊に威力を発揮しており、鏑矢となったイギリスからの供与に続き、フランスから供与されたストームシャドウミサイルも実戦に投入されていることが、ウクライナ空軍のSu-24フェンサー戦闘爆撃機広報写真などからうかがえます。

 ドニエプル河西道路とチャプリンカ北東経路という迂回経路がありますが、先ずドニエプル河西道路については対岸のウクライナ軍軍砲兵射程圏内に入っておりトラック輸送は砲撃で無力化される懸念がある、チャプリンカ北東経路は砲撃の射程外にはありますが主要道路ではなく村道にあたり道路状況が悪く大型車両が速度を上げて通行できません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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