北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

榛名防衛備忘録:中間報告、方面支援集団(ミサイル団・施設団・後方支援団・教育団)の提案

2014-04-10 17:47:04 | 北大路機関特別企画

◆五方面隊への方面支援集団の編成案

 方面隊の位置づけについて。今回は方面隊が第一線部隊を如何に支援し協同するかについての案を示してみます。
Rimg_2415  今回までの中間報告にて、防衛力の機動性強化を企図し陸上防衛力に関する提案として、戦車師団を除く全ての師団と旅団を12個旅団へ再編し、師団を縮小し旅団を整理統合する反面、その装備密度を大幅に向上させ有事の際に全陸上自衛隊が機動運用し即座に対応する機動旅団化を提案しました。機動旅団は各方面隊に二個を配置し二個機動旅団は装甲機動旅団と航空機動旅団へ、共に機動性を重視したその二個旅団を以て広域師団を編成する案を提示しています、各方面隊に一個師団、というかたち。
Rimg_0721  戦車300両と特科火砲300門という新防衛大綱下の重装備効率化計画に依拠し、戦車師団以外の戦車150両を最も効率的に運用する方策とし、方面特科部隊の全般支援火力を第一線へ移管すると共に新たに装甲戦闘車と戦車の中隊を混成運用し火力指数と機動力を強化した旅団を少数編成し、併せて重装備を持たない旅団には現在方面隊に収集配備されている対戦車ヘリコプターを第一線旅団へ方面航空隊と共に配備し軽量編成の戦闘部隊を迅速に展開させる航空機動旅団への改編を提案しました。
Rimg_0330  すると、方面隊の位置づけはどうなるのか、方面隊は機動運用する機動旅団に対して、管区内での後方支援業務を一手に担い、併せて方面隊には第一線旅団が運用するには大きすぎる装備や戦闘基盤、例えば教育訓練と言った機動運用にそもそも無関係である部分や方面隊の駐屯地維持業務や駐屯地の基幹通信網の整備、第一線後方支援部隊には荷が重い装備品の重整備を防衛産業の支援以前の度合いでの重整備を担う、もしくは移動は中身だけとなる補給処など、責務を担う事とすべきでしょう。
Rimg_4496  方面支援集団、方面隊の機動旅団以外の基幹部隊は団もしくは隊、として、これを集約した集団編制を採り、集団司令官を置く、方策としてはこうしたものを考えます。集団編制を採ることで、補給や戦闘支援や整備稼動率などの状態を包括的に情報処理し、広域師団の各機動旅団長が必要とする装備品を確実な稼動状況と受けられる整備度合を提示できるよう行う、後方支援に関する情報を最大限集約し整理、いわば後方支援と戦闘支援部隊の統合運用を行うべく、集団編制を採る必要があると提案しました。

Rimg_2830  方面支援集団、司令部連絡飛行隊、方面ミサイル団方面施設団、 方面後方支援団、 方面教育団、 方面業務会計隊、 方面通信隊、 方面警務大隊、こうした編成の部隊を方面支援集団として構想しました。 このほか既に掲載した部分ですが方面総監にはアメリカ海兵隊即応待機の海兵遠征隊MEUのようなローテーション配備部隊として広域師団より陸上戦闘と空中機動の即応部隊、方面即応集団 “Armycorps Readiness Force”の編成を提案していますが、方面総監にはこの即応運用への責任も残ります。

Rimg_5992  司令部連絡飛行隊。基幹部隊は軽ヘリコプター飛行班と連絡偵察機飛行班とします。軽ヘリコプター飛行班は、方面航空部隊を基本的に全て航空機動旅団へ抽出するため、基本的に方面隊には空中機動作戦をおこなうだけのヘリコプターは残りません。必要ならば航空機動旅団が隷下部隊を差し出すという運用が基本であり、この為の旅団管区を越えた機動運用への対応です、が、連絡ヘリコプターを数機程度運用する飛行班はその都度航空機動旅団より抽出することは、その待機態勢などの維持という観点も非効率ですので、3~4機程度の軽ヘリコプターを維持します。連絡偵察機飛行班も航空機動旅団には連携上使いにくく、方面隊が2機程度の航空機を維持する。

Rimg_7662   方面ミサイル団。地対艦ミサイル連隊、中距離高射特科連隊、方面移動監視隊、以上を以て編成します。地対艦ミサイル連隊は、88式地対艦誘導弾乃至12式地対艦誘導弾を装備する部隊で、標定車両か電子隊が前進すれば、その長射程を活かし沿岸部の防空が可能となります。中距離高射特科連隊は改良ホークか03式中距離地対空誘導弾を運用する高射特科群で、方面隊後方策源地の戦域防空を担います。第一線旅団に方面隊後方策源地まで防空を担うわけにはいかず、直轄運用案を示しました。方面移動監視隊は、沿岸監視隊機能を部分的に普通科連隊本部管理中隊へ移管し、無人偵察機隊と電子隊を中心とした情報優位の確保への資する編成ともすべきでしょう。

Rimg_8998  方面後方支援団。直接支援連隊、全般支援連隊、方面輸送大隊、方面衛生隊、以上を以て編成します。 直接支援連隊は中隊毎に野整備などの支援を師団後方策源地などに前進し展開する部隊で、全般支援連隊は駐屯地に常設整備施設を配置し中隊毎に重整備の部分で集中整備を行う部隊です。方面輸送大隊は、7tトラックと戦車輸送車を集中し、概ね1400t/300kmの輸送能力を目指すべきでしょう。併せて大隊本部には輸送情報統制の能力を盛り込むべきです。方面衛生隊は現状の編成のまま。

Rimg_7864  方面施設団。建設施設連隊、建設施設連隊、器材施設隊 、以上を以て編成します。現在の施設団編成と似ていますが、編成は根本から改編すべきとし、現在の施設群が各中隊毎に交通や築城に障害といった機能別編成を採っている部分を改め、補給路維持を航空攻撃や砲爆撃などの状況下で維持し第二戦線構築に際しての必要な予備陣地展開などは担いますが、戦闘工兵や障害除去などの任務は装甲機動旅団へ移管することとします。二個連隊基幹としたのは二個旅団への補給路を維持するため。重渡河や架橋は上記の任務から方面隊の任務とします。

Rimg_0476  方面教育団。即応予備自衛官指揮隊、方面指揮所訓練支援隊、教育支援隊、陸曹教育隊、機甲教育隊、編成はこうしたものですが責務は重大です。即応予備自衛官指揮隊は、特務即応予備自衛官特集に関連したもので全ての現役自衛官部隊は機動運用するため即応予備自衛官部隊は有事の際に地域警備任務を担うこととなる、そこで統括指揮する機構を用意し有事の際に後方警備の戦闘団を編成すべく分遣隊を派遣します、教育支援隊は前期教育を第一線部隊で行う際の支援要員を分遣隊として派遣します。機甲教育隊は現在の第1機甲教育隊を解体し全国へ分散配置するもの。陸曹教育隊と方面指揮所訓練支援隊は現行編成と同じ。

Rimg_4450  方面業務会計隊。方面会計群、方面業務群、各駐屯地へ会計隊と業務隊を派遣する際の上級部隊とします。方面通信隊は基地通信群、中枢交換通信隊、搬送通信隊、移動通信隊とし、編成は現状と比して移動通信隊を新編し方面総監部と広域師団の基幹通信回線を構成します。方面警務大隊は共通部隊ですが、方面地区警務隊という現状編成に加えて方面野戦警務中隊を置き、輸送交通統制や第一線における落伍者救出線の構成と等を担う態勢を構築すべきでしょう。 音楽隊と補給処は現状のまま、とすべきですが、音楽隊についてはそのまま方面総監部付とする方策もあるでしょう。

Rimg_3218  以上の部隊をそのまま方面隊直轄として支援集団に主役することで、広域師団とこれを構成する機動旅団は、戦闘に専念し、第二戦線への警戒や後方支援部隊の防御や補給路の維持や増援部隊の受け入れなどといった諸任務を考えず対応することが出来るという事です。そして方面総監は、広域師団と方面支援集団を統括する統合任務部隊司令官を担い、増援部隊の受け入れと戦域の維持や展開の決心を担うこととなります。

北大路機関:はるな

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周辺事態法、我が国周辺事態への対応能力と米軍抑止力の政治的低下への懸念

2014-04-09 23:47:21 | 国際・政治

◆現時点の国内法、周辺事態へは米軍主導が前提

 ウクライナ情勢への米政府が採りえた選択肢と実情を見ますと、同様の事態が我が国周辺において発生した場合への懸念が残ります。

Aimg_1957 海外への有事の自衛隊行動と言えば邦人救出位という現状に対し、軍事力による現状変更が大国により強行された場合への超大国および国際社会の対応が、特に現在のアメリカには限界があり、主導権をとる主体の不機能が、更に抑止力の均衡に危機を与え、結果、我が国の周辺においても同様の事態が生じる可能性、特に我が国シーレーン上においての危機が無視できないところとなりつつあるところ。

Img_130_1 これについて、特に我が国への直接武力攻撃事態であれば、自衛隊の能力は現在のところ想定される最大の状況に対してもその対応力を維持しています。しかし、周辺事態であった場合はどうするのか、特に専守防衛を国是としている我が国では抑止力さえも対外特に周辺地域へ示すことは限界があります。

Img_481_5 特に我が国周辺での周辺事態へ地王する目的画整備された1999年の周辺事態法は、自衛隊の任務を周辺事態における基本計画や米軍に対する自衛隊の後方支援、と位置付けており、我が国へ間接的に将来的に直接的影響を及ぼす事態であっても、基本として米軍が主体であり、自衛隊は後方支援、といういちづけから抜け出せていません 。

G12img_4954 これは即ち、米軍の行動が手帳である場合や米政府の外交上の政策決定が遅滞する状況が生じた場合、現行法では自衛隊が正面に出て抑止力を発揮する、これは直接軍事介入を行うというものではなく、情報収集や予防外交の背景としての対応を軸として紛争を武力紛争へ展開させない構図を示すのですが、これさえできません。もっとも、これにより国民の生命財産へ問題が生じた際にはだれが責任を持つのかという点も明らかではないのですが、ね。

Biimg_8342_1 これは我が国周辺地域への防衛の主体を日本は主体的に参加することなく、アメリカ依存という国是を専守防衛の結果的な政策として提示しているためで、領域を持つ当事者がその努力を放棄しているという状況に対し、他の我が国周辺地域へ領域を持つ主権国家が現状変更を武力に訴えた際、この地域に領域を持たない国が参加している、ということ。

Nimg_8921 現在の状況は、東西冷戦構造下では、主として周辺事態で無く直接武力侵攻の懸念と蓋然性の府が大きく、併せて我が国シーレーンへの攻撃が行われる際には必然的に我が国領域にたいして攻撃が加えられる蓋然性が高かったわけです、この状況が今日とは大きく違う。

Img_1515 この点、この論点の根幹自体は憲政史上幾度となく討議の対象となってきた命題ではありますが、主体はどうなるのか、我が国が選択肢を放棄することで国民へ不利益が生じた際の責任は何処にあるのか、これこそ戦後の一億総懺悔、というような発想に陥りかねないものがあります。一億総懺悔とは、だれにも責任を問えないのだから国民総出で泣き寝入り、というもの。

Gimg_4553 仮に朝鮮半島情勢へ、韓国世論t部分的に韓国政府が求める我が国集団的自衛権行使を見合わせ、在韓米軍像編拠点への在日米軍基地の使用を拒否した場合、後方支援能力や戦闘支援能力に限界がある韓国は南北軍事境界線付近に所在する首都ソウルが破壊され、韓国という国が消滅しかねません。

Img_1042 さらに韓国政府が求める通り我が国が個別的自衛権のみの行使に固持した場合、韓国軍が南北との間で展開する行動で我が国領域付近で展開する行動に対し、警戒行動を採らざるを得なくなり、韓国軍は米軍の増援と海上航空部隊の行動への制約の中の防衛行動となるわけです。

Img_0799 一方でこの韓国側が求める行動により韓国が求めない結果が生じた際、この行動により我が国は隣国が敵対的な勢力に占領される可能性が生じるわけですが、膨大な陸軍力を接収しわあ国と対峙した場合、山陰に第2師団並の機械化師団と九州北部に第7師団並の機甲師団を置かなければ維持できないほどの脅威と対峙することとなるでしょう。

Img_6903 台湾海峡やフィリピン及びヴェトナムやマレーシア近海の南シナ海においても万一の不足の事態が生じた場合、我が国はシーレーンを絶たれることとなります。もちろん、海上警備行動などの船団護衛任務は実施可能ですが、これとて上記地域が武力により国境線が変更され、脅威となる軍事基地が構築された際には、如何に洋上からの防衛力を展開するとてどうにもなりません。

Gimg_5245 我が国は防衛力の近代化を継続しています。これを右傾化だ、と批判する勢力に、党の武力による領土変更を過去、特に戦後幾度も展開し成功と失敗を重ねている国があるのは一種皮肉ですが、防衛力ではなく、その運用を行う法律面での未整備が、これも繰り返されたことですが、最大の課題です。

Gkimg_8390 憲法改正には懐疑的な当方ですが、憲法の範囲内で国際の平和と安全に資する行動を採ることは必ずしも矛盾しません。一方で平和憲法が平和を担保するのかと問われれば、それよりも平和憲法を持たずとも250年の平和を維持した江戸幕府の力に依存した方策の方が、結果的に人々には安泰だったのではないか、という当方の素朴な疑問になかなか納得いく結論が見つからないところ。

Simg_8526 ともあれ、周辺事態に対し、武力紛争が発生しない選択肢を米軍に依存せずとも展開させる方策は、周辺事態法の再検討という形で進める必要はあるでしょう。現状の米軍が主導する周辺事態への対応は、場合によっては遅滞しうることがある、その支援を行う必要があると考える次第です。

北大路機関:はるな

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ウクライナ情勢再燃!、東部ハリコフで親ロ住民暴動勃発とロシア軍動向懸念

2014-04-08 23:56:12 | 国際・政治

◆最大の懸念は抑止力均衡の破綻

 ハリコフで暴動が発生、市庁舎などがロシア系住民により占拠され、自治領としての独立や連邦制を求める主張が出されています。

Uimg_0934 ウクライナ民主化暴動により親ロ政権が崩壊して後、ロシア軍がウクライナ及びNATO加盟国との境界線付近での大規模な演習を展開しNATOを牽制しつつ、ロシア黒海艦隊基地が置かれるウクライナのクリミア半島へロシア軍が介入、ロシア系住民による一方的住民投票を以てロシアへ併合されました。

Img_7102  我が国をはじめ欧米各国から非難を受けましたが、その後もウクライナ国境地帯へ大規模な部隊を集中させ続けました。この間、NATOは本来行うべき平和維持軍のウクライナ派遣打診やロシア衛星国及び国境への大規模演習への対抗した演習を実施せず、ロシア側へ誤ったメッセージを送っています。

Uimg_1146 ウクライナはロシアのソ連時代における歴史的関係と地政学上の関係、更に第二次大戦におけるウクライナ地域での戦闘などの歴史があり、ロシアとしては衛星国か友好国としての位置づけを継続させることを必要とした地域ですが、欧州連合を中心にウクライナとの関係を強化、ロシアとしては看過しにくい状況が成立しつつありました。

Img_6725_1s  この際に欧州連合に確たる意図や覚悟を以ての関係強化を行っていたならば、今回の対応は異なったのでしょうが、対ロ政策について欧州連合内の意見は各国の対ロ政策や対ロ経済依存度等の関係から不一致を極め、NATOの意思決定も遅すぎました。

Uimg_2108 今回、ロシア側はアメリカを中心とした限定的な経済制裁とG8会議からのロシア除名という制裁に影響は留まり、ロシアにとって避けるべき状況、即ち、ウクライナ暴動後の情勢を放置し親欧州政権が樹立した上でロシアとの距離を大きくすることが考えられたわけです。

Img_7912i  その後の展開は、例えば欧州連合経済圏やその先のNATO加盟やNATOとの連携協定締結という、ロシアのモスクワ南数百kmに脅威が生じる状況を待つよりは、思い切った軍事行動を採ったことは、結果としてロシア側に容認できる結果に収めることが出来たところ。

Uimg_1177 その一方で最も懸念するのは、現在のアメリカ外交と欧州連合は武力を用いた冒険的行動に対して行使できる制裁行動は限られているため、結果的に言えば、ロシア以外の地域において軍事行動を以て政治的難題を解決するための手段や領土割譲を軍事力により強行する行動は、損害に比べれば、と。

Img_9912  即ち、必ずしも避けるべき命題ではない、という誤った印象を諸国へ投じたことにならないのか、という事です。もちろん、我が国南方地域へこうした行為が行われた場合、幸いにして政治的停滞さえなければ、現在の我が国の場合は防衛力で充分制圧は可能ではありますが。

Uimg_2975 しかしながら、例えば南シナ海地域での地域紛争に際し当事者間の国際法に基づく紛争解決を拒否し実力行動に出た際や、無人島を一方的に本土行政区へ編入し一方的な住民選挙を行い正統性を主張する状況や、事実上の独立国を一方的に交戦団体扱いしている状況に際しその領域全土もしくは一部に対し軍事介入を行う、という可能性があります。

Eimg_4233  これに対しては専守防衛の我が国には、能力的には当事国が日本の支援を求め基地施設などの提供を行った場合には限定的にその戦力投射により抑止力を提供できますが、政治的に無理です。海上交通路維持等の死活的利益がある場合でも防衛力での対応は現行法と憲政下では採りえません。

Uimg_1488 特に我が国周辺地域ではASEAN地域フォーラムや上海協力機構等の地域的枠組みの模索は行われているのですが、主権の共有などの政治的共同体としての能力は低く、欧州連合のような決定力と実力は持ちませんし、それ以上に意思決定過程が複雑すぎ、対応できることはこの地域で同様の状況が生じた際にさらに限られる。

Nimg_0355 更にこの地域での軍事的影響力の大きなアメリカが朝鮮半島での戦時指揮権韓国返還と国防費縮小に伴う展開兵力への影響が、実戦力ではなく政治的な象徴としての抑止力へ影響を及ぼす可能性があり、我が国としては今回の欧州情勢を注視しつつ、同様の状況が我が国周辺で生じた際の研究を行う必要があるでしょう。

北大路機関:はるな

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榛名防衛備忘録:74式戦車、平成30年代初頭へ敢えて今更の近代化改修を構想する

2014-04-07 23:37:36 | 防衛・安全保障

◆先ずはRWSを砲塔に載せてみよう・・・

 駒門駐屯地祭での雑談などからの備忘録的に、敢えて今、74式戦車を考えてみる。

Simg_3698 今更74式、当方とてこの北大路機関をWebに作成した時点では平成28年度には全廃される、と思っていた戦車ですが、万一、明日にでも中国からの軍事脅威が増大し、数か月以内に74式戦車を含めた全機甲部隊が前線に投入される可能性が生じたときには、どうするのか!?

Biimg_0683 そんな暇なことを考えていたのか、と呆れられそうですが、駐屯地祭の行事開始まで一時間以上ある、祝辞や祝電披露も長い(コラコラ)、するとどうしても間がもたなくなって雑談とかになる、もちろん、前日も含め暇な時間を有効に使った陸上自衛隊戦車への壮大な無駄なお話し。

Iimg_2756 さて、74式戦車、そう長く使うことは無いとはいえ、長く使わない範囲内で近代化改修できる部分はあります、最たるものは夜戦能力への強化策を行えば、もともとレーザー測距装置に連動した弾道コンピュータを搭載しており、日本が開発した第二世代戦車最後の車両という性能は十分備えています、ただ、費用面からパッシヴ暗視装置の搭載だけが見送られた。

Fimg_6022 元々の照準器性能は高いのですが、暗視装置だけを断念したため、夜間戦闘能力という今日の重要要素に後れを取り、赤外線サーチライトを目標に照射し射撃する今日的には相手に熱源を教えつつ射撃する自殺行為を採るのか、後方から迫撃砲の照明弾の支援を受けるしかない、という状況となってしまいました。もちろん、後手後手に廻り、これまでに暗視装置を一新しなかった付けです。

Img_64_46 前提として、数年内に全廃される装備ですので今更予算を掛ける事は出来ません。すると、選択肢としては一つ、用途廃止後に取り外して他車両に流用できる装備を装着する事です。そこで、夜間戦闘能力の強化への無茶苦茶な泥縄策が、現在、軽装甲機動車や装輪装甲車用に開発されているRWS,遠隔操作式銃塔を砲塔に装備する、というもの。

Img_0801 RWS,イスラエル軍が軽装甲車両や戦車改造装甲車等に乗車戦闘能力を付与する方策として開発された、暗視装置と重機関銃を一体式とした動力銃座に搭載し、車内からテレビカメラにより照準し射撃するというもの、自衛隊は装甲車両用に技術研究本部が開発中で、先んじて世界中で開発採用、例えば米軍のストライカー装甲車などでは主武装として搭載されています。

Img_2453 自衛隊の装甲車は車内から操作できるものがありますが、RWSは動力式で暗視装置と一体化しているという点が異なります。74式戦車にRWSを搭載した場合、車長用ハッチに搭載した12.7mm重機関銃に代えて搭載することとなり、車長が外部視察用に車内から運用することとなるでしょう。

Gimg_8535 もともと74式戦車はリモコン式銃塔を搭載する試作が行われていましたが、同じ試作車に搭載されていた微光増倍方式のパッシヴ暗視装置と並び高コストであるところと、何より当時の技術ではリモコン式銃塔の信頼性や航空攻撃への視野等の面で見送られた背景があります、しかし、現在の技術ならば話が違ってくるでしょう。

Kimg_8484 戦車長だけRWSでパッシヴ照準が出来ても意味は無いではないか、と思われるかもしれませんが、それならば現状のままで行うのか、それとも索敵だけでも暗視装置を最大限利用できるよう追加搭載するべきか、という視点を示すと共にもう一つ、RWSは戦車が用途廃止となった後でも装甲車に乗せ換えればよい、といえます。

Iimg_2902 RWSの暗視能力ですが、一応一般的なものとして1000m先の人員を発見できる程度の性能が求められているようです。12.7mm重機関銃で装甲車に搭載し降車歩兵への火力支援を行う、という性能要求はこの程度、という事なのでしょうね。この制度ならばより大きな戦車程度の目標であれば2000m程度、認識できるでしょう。

Img_256_8 理想としては、99式自走榴弾砲用近接防護火器としてRWSを導入、特に接近する遊撃隊へ特科車両の自衛火器という位置づけを先ず確保し、その上で同型のRWSを74式戦車にも搭載する、というものです。戦車用と自走榴弾砲用を並行し配備、戦車が用途廃止となった際に取り外して未搭載の自走榴弾砲に搭載する。

Img_9097 力技の解決策を提示しましたが、74式戦車にパッシヴ式暗視装置が搭載されなかった理由は今を以て謎です。V-3暗視装置という今日では高機動車やトラックの運転手にも渡される複眼式の暗視装置は装備開始後早い時期に戦車長へ渡され車上からの夜間警戒に活用されていましたし、64式小銃に載せる倍率3.5倍の75式照準用微光暗視装置を手にした機甲科隊員の写真なども部隊写真集に載っています。

Fimg_8399 そもそも、64式小銃でさえ75式照準用微光暗視装置を搭載することで夜間戦闘に対応する改修を受けた、と言えるのですし、106mm無反動砲等に搭載し照準しているものもあります。74式戦車の砲手用J-1照準器は昼間倍率8倍と夜間倍率9.6倍の切り替え式、夜間照準器を取り換える事は不可能ではないと思うのですが。

Img_4423 なお、74式戦車は1993年より89式装甲戦闘車用の熱線暗視装置に付け替えた改良型を試作している、改良型はレーザー測距装置を一新し、対戦車ミサイル警戒へレーザー検知装置を搭載、サイドスカートを装着し履帯部分の防護を期する研究とともに、脱輪防止輪を採用したものとして完成しましたが、当時の費用で一両改修に1億円を要するため、それならば90式戦車の生産を急いだ方が良い、と結論付けられ、量産されませんでした。

Nimg_3730 このほか、乱暴な解決策ですが、砲手用J-1照準器の接眼部にCCDを組み込み、暗視装置化してしまう、もしくは砲手が微光増倍暗視装置を携行し照準器の接眼部分に取り付けて用いるという方法も考えられるかもしれません。これならば戦車の改造に当たらず、乗員の個人装備で改修予算を通せるでしょう。

Img_2583  また、この乱暴な方式は接眼部を73式装甲車や重機関銃搭載の96式装輪装甲車の機銃照準器にも応用できますし、用途廃止後の再利用ができます。99式自走榴弾砲と96式装輪装甲車は、まだまだ自衛隊が当面運用する装備ですので、戦車が廃止されたのちに流用、無駄な発想ではありません。

Eimg_2361 C4Iへの共同交戦能力の付与ですが、こちらは社外に通信機器を搭載し、車内とネットワークを構成、タブレット型電子情報端末を車内に設置し、こちらも乗員の個人装備扱いにて運用すれば、戦車が廃止されたのちにも応用することが出来るでしょう、このあたりの装備は、状況把握の手順と戦術への応用は普通科部隊の指揮官車にも流用できる部分を含みますから、ね。

Bimg_8253 防御力ですが、これは、74式戦車の場合限界があります、レオパルド1A4やA3のように中空装甲を追加する方策、今更設計しても間に合うのか、という印象があります。ERA爆発反応装甲は簡単に装着できますが周辺への付随被害が懸念され、軽量と言えども総量が重くなる追加装甲を行った場合車体への、特に砲塔旋回能力に影響が出る可能性を、今から評価試験することは時間的に間に合いません。

Jimg_0315 ただ、有事の際に迫られれば現地改造で使い装甲が求められることとなりますので、例えば中空装甲ではなく、砲塔一体式装具箱、というような方式で砲塔に中空装甲の役割を果たす、極力軽量な改修を考えて観ては、と。ともあれ、74式戦車、もう少しは運用が続くのですから、流用可能な装備の追加を中心に方策を提示してみました。

北大路機関:はるな

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駒門駐屯地創立54周年記念行事(2014-04-06) PowerShotG-12撮影速報

2014-04-06 23:41:42 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆春風寒い満開の駒門駐屯地へ

 本日、駒門駐屯地創設54周年記念行事へ行ってまいりました。EOS-7DとEOS-50Dの写真は未整理ですので、G-12の写真を一足先に。

Cmimg_270_4 御殿場に一泊し、天婦羅で一杯やったあと一風呂浴びて魔法戦争最終回をBSで視聴したところなのですが夜半過ぎから雨天となり、予報では日曜日に正午あたりから天候が崩れる、という不穏な予報を思い出しつつ、朝を迎えました。聞けば箱根方面では雪が降っていたとのことで、天候が崩れるのでは、と不安も。

Cmimg_2578 しかし、それ以上に思い出すのは昨年の富士駐屯地祭、アニメ“ガールズ&パンツァー”が陸上自衛隊への関心を呼び起こす事となり、89式装甲戦闘車の前で89式は軽戦車じゃありません!、と言うためだけに千人単位で人が集まるほど、守山駐屯地祭など他の駐屯地祭も多数の来場者に驚かされました、今年は大丈夫か。

Cmimg_2588 そこで、念のためいつもは御殿場駅で小田急特急あさぎり号新宿行の入線を撮影し、そのあとで移動するのですが、一本前の列車で駒門駐屯地近くの富士岡駅へ、移動しますと、それはもうかなりの方が駅前に集まりました、シャトルバス大丈夫か、と刹那不安がよぎったのですが、徒歩とタクシーとで徐々に人が減って、シャトルバス第一便のマイクロバス二台分ぴったりまで減ったのは驚いたところ。

Cmimg_2593 駐屯地へ到着しますと、なるほど、そこまで人が多い訳ではなく、例年通りの位置へ移動します。駒門駐屯地は東富士演習場が近い関係か、グラウンドは訓練場を兼ねない広さ、つまり狭いので、来賓席を用意すると会場正面は一般の方からはほとんど何も見えません。ですから、観閲行進の経路沿いに、撮影に適した場所が集まる、ということ。

Cmimg_2612 年度初めの御挨拶を兼ねて、陸上自衛隊行事というのはだいたい顔見知りの方と会う機会が多い訳ですのであいさつ回りです、同じ場所にだいたい同じ方が、ということで御挨拶、今年度もよろしくお願いします、新年挨拶は空挺降下訓練始めとなることがおおいのですけれども。

Cmimg_2627 さて、そんな駒門駐屯地ですが、グラウンドに隣接して残っていた古い建物が取り壊され、観閲行進の経路も数メートル移動していました、結果、例年撮影していた場所が万一車両が脱輪したらば危険、ということで立ち入り禁止となり、一段高い芝生が開放されていました、此処から撮るとこうした写真に、なかなか良い場所ですね。

Cmimg_2650 駒門駐屯地は国際活動教育隊と第1機甲教育隊、第1戦車大隊、第1高射特科大隊の駐屯地で、少々てぜまでゃありますが戦車だけで6個中隊が駐屯している駐屯地です。全国的に戦車が削減される中、首都圏の戦車部隊、特に教育訓練部隊は一種最後の予備部隊的な扱いで、その将来の去就は別として、観閲行進は中々の見応え。

Cmimg_2677 こうしたなかで、今年地番の注目は73式装甲車、一説には北部方面隊に集中されているとか、本州では第6戦車大隊で観た、とか、いわれている一世代前の陸上自衛隊主力装甲車ですが、第1機甲教育隊の車両が観閲行進に参加しました。装軌車操縦課程等で教習車両という運用なのでしょうか、いずれにせよこのあたりでは珍しい。

Cmimg_2688 観閲行進は良好に撮影出来ましたが、訓練展示がそろそろ始まる、というあたりからです、天候が予報通りに崩れ始めました。小雨程度ということではありますが、デジタルカメラなど電子機器は雨天に圃場に弱いものがありますし、そして小雨ではなく天候の方は徐々に本降りの様相を呈してくる。

Cmimg_2703 ただ、当方の場合充分な準備がありましたし、人口密度も傘を使える程度の余裕がありましたので周りの方は傘を、訓練展示も無事撮影出来ました。訓練展示は野戦方式で、高射特科部隊と機甲部隊が、別々に行動展示と戦闘訓練展示を行う、という流れ。

Cmimg_2710 訓練展示状況終了後、本降りとなってきましたので機材を取り敢えずまとめ、資料館や国際活動教育隊本部庁舎や厚生会館など雨宿りできる場所へ退避、当方は昨年から気になっているTシャツを購入し、撤収しました。静岡県内では東海道本線が強風で一時徐行していましたが、無事帰宅しました次第、最後になりましたが、現地でお世話になりました皆様、ありがとうございました。

北大路機関:はるな

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小野寺防衛大臣、自衛隊へ北朝鮮弾道ミサイルに対し破壊措置命令を発令

2014-04-05 13:50:25 | 防衛・安全保障

◆各部隊は基地にて警戒態勢強化

 報道などによれば小野寺防衛大臣は北朝鮮弾道ミサイルの我が国飛来への懸念に対し破壊措置命令を発令しました。

Img_7404 この命令は先月のノドンミサイル二発の日本海へ向けての発射事案後、北朝鮮が再度のミサイル実験の可能性を示唆し、日本海などへ危険海域を設定したことを受けてのもので弾道弾が再度発射され、我が国領域内に落下の可能性が生じた際に撃墜を行う企図に基づくもの。命令は3日に発令されていたとのことです。

Mimg_6964_1 ノドンミサイルは実験では日本海に落下していますが、中距離弾道弾に区分される弾道弾で、主として日本国内の米軍基地などを標的とした運用が可能な射程を持ち、その射程内には首都東京が含まれます。したがって、朝鮮半島南部やグアム方面への脅威ではなく我が国を直接の目標とした弾道弾と言え、脅威度は最も高いものと言えるでしょう。

Mimg_2837 毎年この季節になるとミサイル実験が行われる印象ではあります。なお、破壊措置命令は3日に発令されていますが、今回のところ主だった部隊の展開などは行われていません。一部報道によれば、日朝政府間交渉への影響への配慮を行うため、迎撃態勢は最小限度とするよう政治的意思が働いたとの情報も出されています。

Gimg_4334 ここまで明示しますと、外交配慮を国民の安全に優先するのか、と憤られる方もいるかもしれませんが、一方で、実情としましては、これまでの南西諸島方面への弾道ミサイル実験や太平洋上を着弾地と指定しての弾道ミサイル実験と異なり、今回は日本海会場の着弾が想定されているという実情が、警戒態勢の差異に影響しているのかもしれません。

Thimg_7112 差異とは、即ち南西諸島や太平洋上に落下想定を行う弾道ミサイル実験は、太平洋上に落下する場合にはほぼ確実に本州上空を通過し、南西諸島周辺海域を実験地と指定する際には南西諸島上空の地域を飛行し落下するため、日本海で我が国領土上空を飛翔しない場合には、対応の度合いが異なってくる、ということ。

Mimg_4413  脅威については、弾道弾が多段式の場合は燃料タンクの落下危険が、弾道弾の実験が失敗した際には空中爆発における破片が落下してくる危険が、それぞれある訳です。弾道弾は液体燃料型の場合、燃料タンクの切り離した部分や失敗の際に有毒なロケット燃料散布の危険もありました。

Iimg_2346_1 このため、過去の日本の領土上空を飛翔する弾道ミサイル実験に際しては、イージス艦や防空監視所の迎撃と警戒態勢を強化すると共に哨戒機などによる情報収集や地上のペトリオットミサイル部隊を派遣し、更に特殊武器防護部隊や空中機動部隊を展開若しくは待機させ、不測の事態に備えています。

Mimg_9821 ノドンでも太平洋側までは部分的に到達は出来ますが、その射程から本州太平洋岸近くまでしか飛翔しないため、強行すれば流石に太平洋上ではなく沿岸部の洋上に落下した場合、武力攻撃事態と判断され、自衛隊が策源地攻撃等の措置を採る可能性が高いでしょう。

Img_6247  したがって、北朝鮮にはノドンを太平洋方面へ発射するというものは、現実的選択肢として相当な覚悟が必要となります。今回の場合、こうした観点から、警戒強化と不測の事態には供えるものの、警戒態勢を強化する程度であり、国内へのミサイル部隊展開などは行わない、という態勢が採られたのだと考えられます。

北大路機関:はるな

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平成二十六年度四月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2014.04.05・06)

2014-04-04 23:08:46 | 北大路機関 広報

◆自衛隊関連行事

 新年度あけぼのぬきて開門へ、平成26年度最初の週末は自衛隊関連行事目白押し。

Gimg_7022 自衛隊関連行事は、今週末、精鋭部隊の記念行意が多数予定されています。まず、第1空挺団創設56周年習志野駐屯地祭、習志野駐屯地祭は第1空挺団の駐屯地で、第1空挺団といえば空挺降下訓練始めが有名ですが、四月上旬に毎年駐屯地祭が行われ、記念式典と観閲行進などが行われます。

Gimg_5767 駒門駐屯地祭、御殿場線富士岡駅近くの駐屯地には第1戦車大隊、第1機甲教育隊、第1高射特科大隊、国際活動教育隊、といった部隊が駐屯しています。首都圏の部隊で、10式戦車、90式戦車、74式戦車、が一通り装備されています。今年一番に戦車を見るのならば、此処でしょう。

Gimg_6444 宇都宮駐屯地祭、空挺団と並び日本最強を自負する中央即応連隊が装甲部隊を駐屯させ、第12特科隊等も駐屯している駐屯地です。海外派遣や首都防衛で即応待機する部隊で、祝賀行事と観閲行進の他に、訓練展示では普通科部隊が装甲車を中心に展開できる戦闘の限界を展示する迫力、とのこと。

Gimg_8286 新町駐屯地祭、群馬県高崎市のこの駐屯地には、第12後方支援隊、第12施設隊、第12対戦車中隊等が駐屯しています。宇都宮や習志野に駒門と首都圏は大きな行事が多数行われますが、後方支援部隊とはいえ新町、他の部隊の装備品が整備展示を行ったりなど、貴重な展示も過去には行われたのだとか。

Gimg_6159 春日井駐屯地祭、東京近郊だけかよ、と思われるかもしれませんが、例年三月に実施されています春日井駐屯地祭が今年は四月に行われます。名古屋から中央線で一本、東京から中央線で長野を越えて中津川で乗り換え一本、第10後方支援連隊、第10偵察隊、第10施設大隊等が駐屯しています。

Gimg_8792 熊谷基地桜まつり。埼玉県熊谷市の熊谷基地には、教育部隊として航空脅威謡第2教育群と第4術科学校、それに第1移動通信隊が展開しています。例年熊谷さくらまつりは、ブルーインパルスの最初の展示飛行が行われますが、本年は機材と運用の関係でT-4等による航過飛行やヘリコプターの飛行展示のみ。

Gimg_8503 このほか、各駐屯地では桜の開花状況に応じ桜まつりが行われます。駐屯地の一部の桜並木が開放されます。日曜日に伊丹駐屯地では秋の方面隊記念行事とは別に伊丹駐屯地創設63周年桜フェスタとして開放され、模擬店や格闘展示なども行われるようです。

Gimg_3447 名古屋市の守山駐屯地でも秋の師団祭とは別に守山駐屯地創設55周年桜フェスティバルとして駐屯地が開放されます。訓練展示などは行われませんが、車両体験搭乗や模擬店など、お祭り的な行事として明日土曜日開放されます。

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭

注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

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チリ北部沿岸地震への自衛隊災害派遣、津波監視へ全国部隊が警戒

2014-04-03 22:18:10 | 防災・災害派遣

◆津波注意報、マグニチュード8.2地震と津波の懸念

 防衛省自衛隊は2日0846時にチリで発生した地震へ部隊を展開させました。

Img_2923 このチリ地震ではチリ沿岸部において津波発生の情報があり、我が国へも津波襲来という危険があるため、本日0300時、気象庁より北海道太平洋沿岸から千葉県沿岸にかけ津波注意報が発令され、これに応じ防衛省自衛隊は情報収集へ航空部隊を発進させました。

Img_2889 派遣された部隊は、北部方面航空隊、第2対戦車ヘリコプター隊、第9飛行隊、第6飛行隊、東北方面航空隊で、各部隊はAH-1S対戦車ヘリコプター、UH-1多用途ヘリコプター、OH-6観測ヘリコプターが6機を以て警戒飛行に当たりました。

Img_54830 0430時より各飛行隊のヘリコプターが離陸、沿岸部の情報収集を実施、その後数十cm以上の津波や潮位変化は見られなかったため、陸上での待機態勢を維持していましたが、津波注意報は1800時に気象庁により解除されたため、自衛隊も待機態勢を解除しました。

北大路機関:はるな

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榛名防衛備忘録:中間報告、新体制案下の普通科連隊衛戍管区配置案総覧

2014-04-02 23:46:00 | 北大路機関特別企画

◆装甲機動旅団・航空機動旅団の管区連隊配置案

 新年度最初の記事は昨年度末より続く“榛名防衛備忘録:陸上防衛に関する中間報告”です。

Ndbimg_3271  第7師団(機甲師団)、第2師団:第2旅団(装甲機動旅団)・第5旅団(航空機動旅団)、東北第6師団:第9旅団(装甲機動旅団)・第6旅団(航空機動旅団)、東部第1師団:第1旅団(首都旅団+中即連)・第12旅団(航空機動旅団)・第10旅団(装甲機動旅団)、中部第3師団:第3旅団(装甲機動旅団)・第13旅団(航空機動旅団)、西部第4師団:第4旅団(装甲機動旅団)・第8旅団(航空機動旅団)・第11旅団(水陸機動旅団)、こう提示しました。

Img_4883  6個師団要員6万7000名、ここに航空集団を充てるという案が中間報告です。年度末三回にわたり掲載しましたが、この6個師団案における連隊区の位置づけはどのように配置されるべきか、これは中間報告として提示する位置案ですが、一通り示してみました。

Ndbimg_3614  第7師団は、第7師団(機動運用部隊)、第71戦車連隊、第72戦車連隊、第73戦車連隊、第11普通科連隊、機動運用部隊ですので普通科連隊を基本とした警備管区や予備部隊警備管区は考えていません。後述する第2旅団の第9連隊区を積層配置することで管区を越えた運用の即応体制を維持する必要があるかもしれません。

Ndbimg_1320  第2師団・第2旅団(装甲機動旅団)、第3普通科連隊管区・・・道北北部 、第26普通科連隊管区・・・道北東部、第10普通科連隊管区・・・道北西部。特科連隊、第1大隊・第2大隊・第3大隊・第5大隊(全般支援MLRS)、高射特科隊、施設隊 、通信隊 、後方支援連隊 、飛行隊、旅団隷下部隊は以下の通りですが、対ロシアを想定し、道央山間部に第25連隊警備区か第9連隊警備区を置く必要はあるでしょう。

Ndbimg_0791 第2師団・第2旅団管区は現行の第2師団管区を元として再配置を行いました。現在の師団編制と比較し、遠軽の第25普通科連隊警備区が転出となり、第11旅団警備区である滝川第10普通科連隊警備区へ統合する提案を含んでいます。警備区は近傍で、防衛配備には機動運用で、災害派遣には初動対応が可能な距離です。遠軽駐屯地には師団隷下部隊等を配置し維持します。

Ndbimg_0997 第2師団・第5旅団(航空機動旅団)、第4普通科連隊管区・・・道東南部、第27普通科連隊管区・・・道東北部、第18普通科連隊管区・・・道南北部、第28普通科連隊管区・・・道南南部 。航空連隊、強襲飛行隊・輸送飛行隊・戦闘飛行隊、機動砲大隊、機動砲中隊・機動砲中隊、特科隊、第1中隊・第2中隊・第3中隊・第4中隊、高射特科隊、施設隊、通信隊、 後方支援連隊。戦車を持たず、航空機動重視の軽量編成普通科連隊基幹の部隊配置一案を。

Ndbimg_1786  第11旅団警備区と第5旅団警備区を航空機動旅団として統合し、真駒内に司令部を、帯広と丘珠に航空部隊を駐屯地させる案です。軽量編成のため、4個普通科連隊を維持する案ですが、現在の第5旅団管区より第4連隊区・第6連隊区・第27連隊区のうち第6連隊区を統合し派出、 第11旅団警備区は第10連隊区が前述の通り、第18連隊連隊区と第28連隊区で南北を警備する、というもの。

Ndbimg_4066 第6師団:第9旅団(装甲機動旅団)、第5普通科連隊管区・・・青森県、第21普通科連隊管区・・・秋田県、第39普通科連隊管区・・・岩手県、特科連隊、第1大隊・第2大隊・第3大隊・第5大隊(全般支援MLRS)、高射特科隊、施設隊 、通信隊 、後方支援連隊 、飛行隊、など。他の装甲機動旅団と装備面は共通で戦車44両・装甲戦闘車150両・特科火砲30門・MLRS18門をもつ。

Ndbimg_1274  第9旅団警備管区は現在の第9師団警備区をもとに、基本として変わりません。元々第9師団は冷戦時代に青函地区の防衛警備を任務とし、北海道の師団並の重装備を基本としてきましたので、部隊の運用及び訓練環境としては充分な基盤を持っていると考えます。 

Ndbimg_1348 第6師団:第6旅団(航空機動旅団)、第20普通科連隊管区・・・山形県、第22普通科連隊管区・・・宮城県、第44普通科連隊管区・・・福島県、第50普通科連隊管区・・・栃木県 。航空機動旅団隷下の普通科連隊は、普通科連隊 ・本部管理中隊・第1大隊を基本とし、即応予備自衛官部隊として第2大隊、予備自衛官部隊として第3大隊を持ちます、重迫撃砲は本部管理中隊重迫撃砲小隊扱い。

Ndbimg_2421 第6旅団管区は第6師団管区を基本としていますが、東北南部と首都圏をつなぐ栃木県を新たに第50普通科連隊の編入を以て警備管区とします。つまり、第12旅団管区から編入するというかたちを採ります。第12旅団警備区は後述しますので、そちらを。

Ndbimg_3836 第1師団:第1旅団(首都旅団)、第1普通科連隊管区・・・東京都、第25普通科連隊管区・・・茨城県・千葉県、第31普通科連隊管区・・・神奈川県、第32普通科連隊管区・・・埼玉県、以上です。首都旅団は近接戦闘能力重視、96式装輪装甲車と軽装甲機動車に機動戦闘車を中心とし、普通科連隊 (中央即応連隊型) 本部管理中隊・第1中隊・第2中隊・第3中隊編制、飛行隊は観測ヘリと軽ヘリ重視、特科隊を火力支援に。

Ndbimg_6480  第1旅団(首都旅団)、第25普通科連隊管区を北海道から茨城県及び千葉県の防衛警備管区に充てます。防衛警備管区というよりも連隊管区は第二大隊と第三大隊の予備自衛官部隊教育に充てるため、人口密集地の警備管区は訓練体系の効率化にも寄与するでしょう。他方、神奈川県の第31連隊区を東部方面混成団より再編入、第34連隊区は他旅団へ管区替え。

Ndbimg_8679  第1師団:第12旅団(航空機動)、第2普通科連隊管区・・・新潟県、第13普通科連隊管区・・・長野県、第30普通科連隊管区・・・群馬県、第34普通科連隊管区・・・静岡県・山梨県、警備管区は以上の通り。連隊区というのならば、装甲機動旅団の特科連隊や後方支援連隊、航空機動旅団の航空連隊にも管区を、と、思われるかもしれませんが、機動防衛力と基盤的防衛力の両立を、という主旨から予備大隊を置ける普通科連隊のみとしました。

Img_7300  第12旅団へは第1旅団より管区替えとなった第34連隊区が編入され、静岡県と隣接する山梨県を首都管区から周辺部管区へと転換する提案です。さらに、上越市の高田市の二個連隊区を一個連隊相馬原へ移駐させ、群馬県の訓練体系の最適化を図っています。

Img_3217   第1師団:第10旅団(機動打撃旅団)、第14普通科連隊管区・・・石川県・福井県・富山県、第33普通科連隊管区・・・三重県、第35普通科連隊管区・・・愛知県・岐阜県、以上です。連隊管区は現在のままですが、第1広域師団へ編入されるため方面隊管区は管区替えとする方策を提案しました。

Ndbimg_4607 第10旅団ですが、別案として第1旅団を第1空挺団と統合し第1師団とし、第10旅団と第12旅団を以て東部方面広域師団を編成する、5個広域師団・1個機甲師団・1個首都師団、という案もありえます。なお、第14連隊区は三県を担当するため、警備管区が広すぎるのではないか、という一点を考える必要はあるでしょう。

Ndbimg_3167  第3師団:第3旅団(機動打撃旅団)、第7普通科連隊管区・・・京都府・滋賀県、第36普通科連隊管区・・・兵庫県・岡山県、第37普通科連隊管区・・・大阪府・奈良県・和歌山県、以上です。第3師団と連隊は同じですが、連隊警備管区については第36連隊区へ岡山県が編入されます。

Ndbimg_5894  地理的には、福知山を拠点とする第7連隊警備区に滋賀県が入っていまして距離的に厳しいことと、第37連隊警備区がやはり三県と非常に広いところではありますが、旅団隷下部隊駐屯地があるため、管区であり管区内の駐屯地と連携することが望ましいでしょう。

Ndbimg_5173  ただ、3個連隊を基幹とする装甲機動旅団を現在の第10師団管区と第3師団管区と隣接したため、三県を担当する連隊が近接してしまいました。今津に第49普通科連隊を置き、滋賀県と福井県を管区とし、和歌山駐屯地を高台移転し奈良県と併せて管区とするべく第47普通科連隊の移駐、考えるべきかもしれません。

Ndbimg_8382  第3師団:第13旅団(航空機動旅団)、第8普通科連隊管区・・・鳥取県・島根県、第15普通科連隊管区・・・香川県・徳島県 、第17普通科連隊管区・・・高知県・愛媛県、第46普通科連隊管区・・・広島県・山口県、現在の第13旅団警備区と第14旅団警備区を併せた配置案は以上です。

Img_9770  第13旅団の提案は相当な無理をしています。現在は米子の第8連隊区と山口の第17連隊区に海田市の第47連隊区を置き、第14旅団区には善通寺の第15連隊区と高知の第50連隊区があります第46連隊区へ山口県を編入、そこで山口の第17連隊を高知へ移駐させる案としました、防衛は機動運用、航空機動旅団ですので防災面は問題ないでしょう。

Ndbimg_6373  第4師団:第4旅団(機動打撃旅団)、第16普通科連隊管区・・・長崎県、第19普通科連隊管区・・・福岡県、第40普通科連隊管区・・・佐賀県、以上です。このほか、対馬警備隊管区が独立部隊として置かれていますが、この対馬警備隊については現状維持のままで問題ないでしょう。

Ndbimg_2865  第4旅団警備区は現在の第4師団管区を元に提案しているのですが、連隊数は同じでも即応予備自衛官基幹の福岡第19普通科連隊を現役へ戻し福岡県の管区へ、第16連隊区は大村で現在のまま長崎県を、一方で第40連隊区は北九州市から佐賀県の警備管区、とします。

Img_0794  第4師団:第8旅団(航空機動旅団)、第12普通科連隊管区・・・鹿児島県、第24普通科連隊管区・・・宮崎県、第41普通科連隊管区・・・大分県、第42普通科連隊管区・・・熊本県、以上です。たほう、ここまで航空機動旅団は小型編成の大隊基幹連隊としてきましたが、場合によっては空輸力を重視し、5個普通科連隊基幹を考えてもいいかもしれません。

Ndbimg_9381  第8旅団管区は、大分県の管区を第4師団管区から編入、宮崎県内の二個連隊は一個連隊区へ効率化し、南西諸島管区へまわします。旅団は航空機動旅団としましたが、南西諸島への機動展開において航空旅団は単なる機動運用に留まらない大きな能力が発揮できることでしょう。

Img_6960  第4師団:第11旅団(水陸機動旅団)、第43普通科連隊・・・沖縄各島、第6普通科連隊管区・・・鹿児島県島嶼部、第40普通科連隊管区・・・南西諸島南部、第51普通科連隊管区・・・沖縄本島、以上です。第43連隊区は離島警備隊数個を以て編成します。島嶼部防衛と水陸機動、衛戍地よりは守備隊と機動運用を共に受け持つ編成、というところ。

Img_10260  第11旅団は水陸機動旅団で、第15旅団管区と第8師団管区を一部統合し第11旅団の装備を一部転用し創設する、という案です。むしろ、第11旅団区は警備部隊を集中配備し機動ではなく気道防衛型とし、第8旅団を空中機動重視の水陸機動旅団とする案もありかもしれませんが、中間報告として提示するのは以上の通りです。

北大路機関:はるな

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本日より新年度、2014年度もWeblog北大路機関をよろしくお願いいたします

2014-04-01 22:25:52 | 北大路機関特別企画

◆特集『榛名防衛備忘録』の充実目指す

 本日より新年度、2014年度が始まりました、2014年度もWeblog北大路機関をよろしくお願いいたします。

Img_4895k  気づけば2005年7月29日、阪急十三駅の片隅にて神戸本線から京都本線へ特急を乗り換える最中の酔い覚ましと、膝上のノートパソコンと細いPHS回線から立ち上げたWeblog北大路機関、世の中の広さと繋がりを感じる縁と錯誤と幸運かとに支えられ、今日まで維持することが出来ました。

Bimg_9061 Weblog北大路機関、今年度も毎日更新を維持し、その中で充実した記事を送りできるよう努力いたします。何分力不足により見解の不足と誤字脱字が続き、連載記事の作成が榛名防衛備忘録に取って代られるWeblog北大路機関ですが、日常の中で防衛と安全保障に関心を持っていただく一瞬を提供できれば幸い。

Miimg_6751 新年度、やはり目指したいのは撮影装備の近代化と共に、機材に負けない迫力と説得力を込めた写真をお届けできるようになれば、と思います。他方で、新鋭器材と共に頑張る旧型機材とを同時に駆使し、よりよい情景を記録すると共に、その写真の紹介にもこれまで以上に努力したいところ。

Nimg_4772 さて、新年度、第二北大路機関の旅特集と北大路機関連載記事の充実と両立を図ると共に、多忙という致し方ない事由故の時間的余裕への切迫を背景とし、注力してゆきたいのはそうした状況下でも掲載記事の質を維持できる『榛名防衛備忘録』の充実と強化です。

Gimg_7354 『榛名防衛備忘録』は閑散期に記事を非公開状態で備蓄し、既存写真と共に繁忙期に掲載するものです。やはり記事は充分な時間をかけ最新の話題を掲載したいところですが、その余裕が無い際のせめてもの記事充実を図るべく、今後とも『榛名防衛備忘録』の準備強化を続け、閲覧に耐えるものとしたいところ。

Gimg_5245 一方で、選択と集中、写真は理想的なものを揃え、『榛名防衛備忘録』への備蓄写真以外の最新写真を極力掲載できるよう、努力します。また、コメント欄へのお返事を滞りなく掲載できるよう、こちらについても努力いたします。それでは今年度も重ねてよろしくお願いいたします。

北大路機関:はるな

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