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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

白鳥の歌・・死に接するとき,今も縄文時代も (2/10 自分の道が見えてくる)

2021-11-05 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

愛犬が亡くなってから3年経つ。私にとって飼い犬の死は2回目であった。2-3歳のころから中学生になるころに亡くなった愛犬アキ。それから50歳を過ぎてからの愛犬ノコ。3年前に亡くなったノコは家で飼っていただけに子供のようだった。しかし、家族でこころを尽くして祈り動物の斎場で別れたためか、必ず天国で待ってくれているような気になって、今は辛くない。まあ、私もそのうちあちら・・だからかも(笑)。

さて、人の死のことだが。特に青春時代。中学・高校・・22歳ごろまでのエリクソンの理論のバリバリの青春時代での人の死。自己混乱感、アイデンティティ、忠誠心の時代なのでそのショックは深い影を落としがちだ。私にとってのこの時期に祖父が亡くなり、中学の同級生、幼なじみが亡くなった。また、時代も時代なので死は結構身近だった。その中で、時に憂鬱になったり錯乱したりすることもあったが、元気でいられたのは話しやすい友人や従兄弟に恵まれていたからだと思う。学生という身分、家族関係・・・そういったところにアイデンティティや忠誠心を見いだしこころの安定が図れたのだろう。

しかし、死の問題は生きている限り避けられない。青春時代から成人期になり中年となる。仕事に忠誠心を滾らせたり、家庭に忠誠心を見いだしたりしても、例えば肉親の死は心のどこかに抑えようもない寂しさを生む。人の世は余りにうつろいやすいのだ。そんな中でもっと絶対的な頼りになる神仏の存在を意識的にあるいは無意識的に求めるようになる。

今回のコロナ禍は万人の眼に現代科学技術文明の限界をさらけだした。科学技術は決して万能ではなく心の安寧には意外に無力なのだ。ガラスのように何かあると結構脆い。それよりも伝統宗教や練れた哲学のほうが、長い伝統の中で思索を極めていることもあり、頼りになり救いになる。これは、この3.11以降10年くらいの間ではっきりとしてきたように思うのだがどうだろうか。

ところで、私が関心をもっている縄文時代。研究が進みいろいろなことが分かってきているが、平均寿命はせいぜい30歳程度だそうだ。日本列島は縄文時代でも戦争はなかったかもしれないが、自然災害が多いし医療も脆弱であり、出産で亡くなる命や乳幼児の死亡多かったことは容易に推測できる。しかし、縄文時代の祖先たちは何もしなかったのではなく、骨折や虫歯の手当や列島独自の薬草の知恵などを持っていたようだ。さらに、厳しい状況の中、心身共に祖先達を支えた宗教もあったようだ。

土偶や石棒、配石遺構やストーンサークル、多くの土器などに残された図像をみても独特の宗教があったことは確かだろう。4万年まえごろから脳の機能は現代人のそれと余り変わりがないようなので、縄文時代の祖先が今と同じように宗教を助けにしたというのは不思議でもない。

かつて私は福祉の仕事をした経験があるが、福祉の世界では死は健常者の世界よりはるかに身近である。「死んだらどうなるか」というような難問を問われることも決してすくなくない。こうした場合、問われた人の中には、問う本人を失望させないように、自分の信念に従って誠実に答えることもあるようだ。信仰は普段は観えないものかもしれないがいざというときには威力を発揮する。

祖先がバトンタッチのように何百代にわたって命をつないでくれたおかげで、私は今この命をともしている。その真実にふれるとき、宗教とは何か、生きる上で大切なものは何かが少し見えてくる。現代は縄文時代にまさっているのだろうか。学ぶべきものは多いと思う。

2/10 自分の道が見えてくる

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