flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

真光寺 一遍智真墓所

2014-09-22 00:00:00 | 孝霊天皇流族関係記事

(神戸市兵庫区松原通 2006年12月15日)
 一遍智真が諸国遊行の後、正応二年(1289)八月二十三日、五十一歳で入寂した観音堂、後の時宗西月山真光寺がある。空襲や震災により堂宇は被害を受け、当時からの面影は少ない。私はここで、暫しの瞑想に耽った。一遍こと河野通尚は幼少の頃母と死別し、父通広の仏縁により出家した。然し二十五歳のときに父通広が亡くなり、家督を継ぐため還俗した。その後、遊行を開始した一遍は、善光寺、四天王寺、高野山、熊野を訪れ、三十八歳のとき九州を遊行、四十二歳で陸奥江刺にある祖父河野通信の墓を参り、四十四歳のとき鎌倉入りを拒絶されている。そして遊行によって世間を知った一遍は、最後に経典を焼き捨て、信仰が数や形ではないと悟り、五十一歳でこの世を去った。これら境遇、時系列が酷似する私は、感慨無量他ならないのである。
  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする